JT、プルーム・テックを買うと「もう1本おまけ」実施 大盤振る舞いでアイコス対抗か:新モデルは来春発売(1/2 ページ)
JTが「Ploom TECH」スターターキットを購入した顧客に対し、同キットをもう1つ提供するキャンペーンを始める。この“大盤振る舞い”にはどんな目的があるのか。同社の決算資料から狙いを探った。
JT(日本たばこ産業)は11月5日から、加熱式たばこ「Ploom TECH(プルーム・テック)」のバッテリー・ACアダプター・USBチャージャーをセットにした「スターターキット」を実店舗で購入した顧客に対し、同キットを無償でもう1つ提供するキャンペーンを展開する。ユーザーは複数台所有することで、シーンやフレーバーに応じた使い分けが可能になるという。
対象店舗は、全国の専門店「Ploom Shop」(成田空港店を除く)、コンビニエンスストア、一部たばこ販売店など。キャンペーンは規定の数量に達し次第終了する。
JTは「個人でプルーム・テックを複数台持ちすると、フレーバーごとの使い分けや職場と自宅での使い分けが可能になるほか、バッテリー切れ対策にも有用だ」とコメント。
ユーザーに対して「ご友人の成人喫煙者に(キャンペーンで受け取ったプルーム・テックを)プレゼントしたり、(スターターキットを)一緒に購入して(一つずつ)シェアしたりするなど、複数人でお楽しみいただくこともできる」と呼び掛けている。
競合・PMJは新型「アイコス」投入
喫煙者にはうれしい企画だが、メーカーが主力製品を無償配布するだけでなく、「友人にあげてほしい」と呼び掛けるケースはあまりない。JTがこうした“大盤振る舞い”ともとれるキャンペーンを行う背景には、競合の動向があると考えられる。
日本の加熱式たばこ市場では、フィリップ モリス ジャパン(PMJ)が展開する「アイコス」が圧倒的なシェアを占めている。プルーム・テックや、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BATJ)の「glo(グロー)」の台頭で盛り返しつつあるものの、いまだアイコス優位は揺るがない。
PMJはさらなるシェア拡大を図るため、充電時間を従来モデルから40秒短縮した「アイコス3」、ヒートスティックを約10本連続で喫煙できる「アイコス3マルチ」を11月15日に市場に投入する予定だ。
関連記事
- 「10本連続で吸える」新型アイコスでシェア拡大なるか フィリップモリスの挑戦
フィリップ モリス ジャパンが新型「アイコス」を発表。うち「アイコス3 マルチ」は、初の連続使用に対応し、ヒートスティックを約10本連続で喫煙できる。新端末を出す狙いは、日本の加熱式たばこ市場でシェアを伸ばし、再び圧倒的首位に立つことだ。 - アイコス用たばこはどう作っている? スイスの工場と研究所に行ってきた
新型が発売された「アイコス」。そのヒートスティック工場と、研究・開発施設の内部を取材した。PMIの責任者に、日本・米国市場での展望についても聞いた。 - フィリップモリス、新型「アイコス」2機種発表 充電短縮、連続使用
アイコスに2機種の新モデルが登場。充電を40秒短縮した「アイコス3」、10回連続で使用できる「アイコス3 マルチ」。価格は前者が1万980円、後者が8980円(ともに税込)。 - JT、ウィンストンに「19本入り410円」の新商品 増税後も手に取りやすく
JTが、箱内のたばこ本数を減らすことで価格を抑えた新商品を発表。ウィンストンブランドに「19本入り410円」の新商品を追加する。同ブランドの「コンパクト・ブルー」シリーズも同様の価格設定となる。 - 「アイコス」「グロー」「プルーム・テック」は何円に? 10月に値上げするたばこ銘柄まとめ
10月からたばこ税が増税となる。たばこメーカー各社は、紙巻きたばこ・加熱式たばこなどの各商品を10月1日から値上げする。各社が値上げする銘柄をまとめた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.