スマホをスタンプカードにする「光スタンプ」 CCCマーケとパナソニックが開発:LED光源から信号を送る
キャッシュレス決済の推進と並行して、従来紙に押していたスタンプカードにもスマホ化の流れが始まりつつある。LED光源からの光をスマホで読み取って電子的にスタンプを押す仕組みを、CCCマーケティングとパナソニックが開発した。
バーコードの読み取りではなく、スマホで光を読み取ることで電子的にスタンプを押す「光スタンプ」サービスを、パナソニックとCCCマーケティングが共同開発した。11月5日から提供を開始する。パナソニックが開発した「LinkRay」対応卓上端末のLED光源から信号を出し、CCCマーケティングが提供するポイントカードまとめアプリ「スマホサイフ」で読み取ってスタンプを受信する。
紙のポイントカードの代わりに、スマホをポイントカードとして使う取り組みのひとつだ。「LED光源を高速に明滅させて、情報をスマホのカメラで受信しサービスを提供する。ピント合わせが不要。わずかな時間でスタンプをゲットできる」とパナソニックのアクチュエーション事業統括部の前田崇雅統括部長。
背景には、国のキャッシュレス決済の推進がある。キャッシュレス決済には、現金決済にかかるコストの削減というメリットがあるが、「キャッシュレス決済が進んでも、ポイントカードやクーポン券は紙。レジでスマホもカードも出してオペレーションも二重化してしまう」(CCCマーケティングの渡辺朗COO)という課題もあった。
その解決を目指したのが、スマホアプリのスマホサイフだ。Tポイントやマツモトキヨシなど29ブランドと提携し、複数のポイントやスタンプカードを1つのアプリの中にまとめた。スタートから2年3カ月で150万ダウンロードに達している。今回の電子スタンプサービスは、そのポイント運用をさらに便利にする狙いがある。
まずは中小の店舗に注力する。導入した店舗は、150万ダウンロードのスマホサイフからの集客が見込めるほか、スタンプを提供した顧客の属性情報などをCCCマーケティングから受け取りCRM活動に利用できる。
ただし、店舗側が導入するLinkRay対応端末の価格などは明らかにしなかった。キャッシュレス化にあたっては、店舗側がさまざまな決済端末を導入する必要があり、導入費用負担が課題になっている。
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