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ジムニー 評判通りの楽しさ池田直渡「週刊モータージャーナル」(3/4 ページ)

スズキのジムニーは存在そのものが人を楽しくするクルマだ。その新型を1週間試乗してみた。実は走り出してすぐの印象はそう良くもなかったのだが……

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何がどう良い?

 さて翌日の印象はどうだったのかと言えば、ジムニーは一晩冷却しても、カボチャに戻っていなかった。乗り心地にしてもロールにしても好ましい状態をキープしていたのだった。

20年間の、素材・加工技術の進歩によって強度・剛性とも向上したボディ。さらにシャシーとボディの間で振動を遮断するゴムの容量を上げたことで静粛性が向上した
20年間の、素材・加工技術の進歩によって強度・剛性とも向上したボディ。さらにシャシーとボディの間で振動を遮断するゴムの容量を上げたことで静粛性が向上した

 これについてはスズキに問い合わせてあるので、続報があれば原因についてお伝えする予定だが、他の試乗記を見る限り、どうもこちらがジムニーの本来の姿である。読者の中にもしジムニーを買って、悪印象を受けた方がいらしたら、少々未舗装路を走ってみて欲しい。それで印象が変わる可能性はあると思う。

 さて、ジムニーは以来一週間、すっかり手の内に収まる出来の良いツールになった。バランスの良い金槌のように手に馴染み、常に自信を持って扱える。路面とタイヤの間で起きていることを空飛ぶ絨毯さながらに消したりはしてくれないが、愚直なまでに正直にそれを伝えてくれる。しかもそれは不快な領域に入る手前で見事にコントロールされている。

ボール循環式のステアリングギヤボックスを踏襲しながら、ふらつき防止のステアリングダンパーを採用
ボール循環式のステアリングギヤボックスを踏襲しながら、ふらつき防止のステアリングダンパーを採用

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