スマートフォンを活用したキャッシュ(現金)レス決済が普及しつつあるが、支払いを現金で行う「現金派」が多いのは20代男女──調査会社マクロミルの調査でこんな実態が分かった。
全体では、クレジットカードやスマホ決済などのキャッシュレス決済は88%の人が利用。トップはクレジットカード(75.2%)、次いでICカード(45.5%)で、スマートフォン決済は11.8%にとどまった。
支払いの際に現金を最も利用する現金派が1番多かったのは20代女性で82.9%、次いで20代男性が72.2%。これに40代女性(69.3%)と40代男性(69.3%)、30代女性(68.0%)が続いた。
今後キャッシュレス化したいか聞いたところ、40%は「あまり・全くキャッシュレス化」したくないと回答。その理由は「お金を使いすぎてしまいそう」(61.6%)、「カードやスマホを紛失した際のリスクが大きい」(52.0%)、「セキュリティ面に不安がある」(51.8%)──などが挙がった。
同社は「キャッシュレス化への不安点としては『お金を使いすぎてしまいそう』という漠然とした不安やセキュリティ面での不安があるようだ。若い世代をターゲットにしたサービスの普及や消費者の持つキャッシュレス化への不安を払拭することが(キャッシュレス化)推進の鍵となりそうだ」とコメントしている。
スマホ決済、なぜ使わない?
スマホ決済を利用しない理由は「現在の支払いで満足している」(34.5%)と答えた人が最も多かった。
その他には、「スマホを紛失したときに悪用されるのが怖い」(23.9%)、「利用するための準備(アカウント取得・アプリのダウンロードなど)が面倒だから」(23.2%)、「持っているスマホに決済機能がない、決済アプリを入れていないから」(22.8%)など、スマホ決済を行うための環境準備がスマホ決済を敬遠する一因になっていることがうかがえた。
調査は10月19〜20日にかけて、全国の20〜69歳を対象にインターネット上で実施。有効回答1000件を得た。
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