スマホ決済PayPay、総額100億円の“ばらまき企画”開催 還元率「20%」で爆発的普及目指す:Yahoo!BBの再現か(2/2 ページ)
スマホ決済サービス「PayPay」は、ユーザー向けに、100億円規模の還元策を展開する。買い物をした顧客に支払い額の20%を還元する特典などが含まれる。爆発的にユーザーを拡大する狙い。
ヤフーBBの再現か
「ソフトバンクグループが出資する中国AlibabaやPaytmのキャッシュレスサービスが海外で普及している一方、現在の日本は8割が現金払い。この事実を目の当たりにし、グループ全体で早期に国内消費者のライフスタイルを変える必要があると考え、(キャッシュレス決済に)注力するに至った」とPayPayの広報担当者は説明する。
「Yahoo!BBのモデムを無料配布した時のように、サービスを一気に広めるために当初は無料とするのが当グループのDNA。当面は赤字だが、ゆくゆくは(黒字化して)O2O(Online to Offline)サービスなどにも手を広げたい」(同)という。
12月4日からファミリーマート1万7000店舗に導入
現在の加盟店数は非公表で、「白木屋」「和民」「ミライザカ」などの居酒屋が中心だが、今回のキャンペーンに合わせて12月4日からファミリーマート1万7000店舗に導入。ヤマダ電機、エディオン、H.I.S.などの大手家電・旅行チェーンにも順次導入する計画だ。
22日に都内で開いた発表会には、ソフトバンクの榛葉淳副社長、ヤフーの川邊健太郎社長に加え、ファミリーマートの澤田貴司社長も登壇した。
「グループの総力を挙げて、PayPayを日本一のQR決済カンパニーに育てたい」(榛葉副社長)、「『もう1つのYahoo!Japan』を作る勢いでPayPayを盛り上げたい」(川邊社長)、「導入店舗のうち約2000店舗にブースを設けてPayPayを訴求する。力を合わせ、顧客の利便性向上への努力を続けたい」(澤田社長)――とそれぞれ語った。
関連記事
- 「支払いは現金で」派、多いのは20代 キャッシュレス決済調査
調査会社マクロミルの調査で、20代男女は支払いでは「現金派」が多いことが分かった。 - 「ローソン銀行」ついに始動 キャッシュレス決済、地銀の支援、お釣り預金など提供へ
ローソン銀行が9月10日に開業。ローソンの竹増貞信社長らが会見を開き、事業方針を説明した。キャッシュレス決済、お釣り預金、地銀の支援などを実施していくという。 - “置きコカ・コーラ”始まる 小規模な職場向け飲料サービス、キャッシュレスで
コカ・コーラ ボトラーズジャパンが、小規模オフィス向けの飲料提供サービスを開始。サービス名は「Coke mini」。小型機材で飲料を販売する点と、決済方法をキャッシュレスに限定した点が特徴。 - 日本のキャッシュレス化を考える
17年5月に日本政府は「キャッシュレス決済比率」を民間消費支出に占めるクレジットカード、デビットカード、電子マネーによる決済の割合と定義。今後10年間にキャッシュレス決済比率を4割程度とすることを目指すという。日本のキャッシュレス化の進展状況と今後の課題について整理したい。 - キャッシュレス派は貯蓄上手 平均貯蓄額「87.6万円」
キャッシュレス派の方が現金派より貯蓄上手――JCBが実施したキャッシュレスとデビットカード利用意向に関する実態調査でこんな結果が出た。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.