約半数の人は現在の勤務条件に「満足していない」 改善要望、かなったのは15%のみ:勤務時間は改善傾向
総合求人情報サイトなどを運営するディップはこのほど、勤務条件について実施した調査結果を発表。現在の勤務条件に満足しているかどうか聞いたところ、約半数の人は「満足していない」「全く満足していない」と回答した。
総合求人情報サイトなどを運営するディップ(東京都港区)はこのほど、勤務条件に関する調査結果を発表した。働く人に、給与や仕事内容などの勤務条件に満足しているかどうか聞いたところ、「満足していない」「全く満足していない」人は計46%いることが分かった。
勤務先に勤務条件の改善を要望したことがあるかでは、「ある」と回答した人は43%いた。だが、改善要望後に実際に勤務条件が「改善された」人は15%にとどまった。
回答者からは「(勤務条件を)改善した企業を公表し、優良企業として評価すべき」「福利厚生や企業内の現状をきちんと精査する機関があるといいと思う」「どの企業が改善をしているか公表して、改善していない企業に改善を促してほしい」「(勤務条件の改善を)実施していない企業への罰則を設けてほしい」などの意見が寄せられた。
改善してほしい勤務条件については「給与の増額」(62%)、「評価・昇給・昇格制度の整備」(28%)、「自分に合った仕事内容への変更」(21%)、「正規雇用者と同等の待遇」(20%)、「休日・休暇の取得」(13%)――などが挙がった。
雇用者が実際に改善した項目をみると、「残業時間の短縮」「時短労働勤務」「自分に合った勤務時間」といった勤務時間に関することは改善傾向にあるようだが、「給与の増加」「評価・昇給・昇格制度を整える」「正規雇用者と同等の待遇」などの人事制度や待遇面には十分な見直しが行われていない現状がうかがえた。
調査は6月11日〜7月8日にかけて、総合求人情報サイト「はたらこねっと」の利用者を対象にインターネット上で実施した。有効回答1447件を得た。
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