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“パワハラ放置”社会が「子どものいじめ」を増長? 「見て見ぬふり」の大きな代償:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(4/5 ページ)
「パワハラ防止措置」の法制化がようやく進められることになった。だが、それだけでなく「自分たちの問題」として考えることが必要だ。大人のパワハラ、あるいは「見て見ぬふり」という行動が、子どもたちの振る舞いにも影を落としている。
- 「軽くぶつかる・たたく・蹴る」の暴力を伴ういじめの被害について、小6、中2の男女いずれもスウェーデンが日本を上回った
- 特に小6男子では、スウェーデンが65.6%だったのに対し、日本は32.8%だった(「今の学期で1、2回」から「週に数回」までの4段階を合わせた経験率)
- 一方、暴力を伴わない「仲間外れ・無視・陰口」の被害経験率は小6、中2の男女いずれも日本がスウェーデンより高かった
- 小6女子では、4段階を合わせた割合がスウェーデンで21.4%だったのに対し、日本では倍以上の43.4%。小6男子も同じ傾向だった
つまり、日本では「仲間外れ」「無視」「陰口」といった暴力を伴わないいじめの割合が高い。「これってさ〜、大人もやってるよね。仲間外れなんて昔からあるし、会社で陰口言ってお互いの足を引っ張り合うなんてしょっちゅうだし。大人もしているから子どもも『大丈夫!』って感じちゃうんだよ!」という意見がSNS上だけではなく、研究者や専門家からも相次いだのです。
さらに、先の調査結果が公表された時期に、福島で原発事故に遭った子どもが「賠償金をもらっているだろう」といじめられていたとする報道もあり、余計に「大人社会の縮図」だと批判されました。
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