ハーバード大教授が仮想通貨の未来を予測「革新を起こすのは民間だが、いずれ政府が独占」:現時点では“宝くじ”
IMFでチーフエコノミストを務めたケネス・ロゴフ米ハーバード大学教授は12月10日、英紙Guardianに投稿した記事の中で、仮想通貨の価値がなくなるということも考えにくいが、現時点において仮想通貨は宝くじのようなものであるという。
国際通貨基金(IMF)でチーフエコノミストを務めたケネス・ロゴフ米ハーバード大学教授は12月10日、英紙Guardianに投稿した記事の中で、仮想通貨の価値がなくなるということも考えにくいが、現時点においてビットコインやその他の仮想通貨は宝くじのようなものであるとの見解を示した。
すでにいくつかの国では国家レベルで仮想通貨を推進する動きもみられるが、イランやソマリア、ベネズエラ、北朝鮮など、いずれも大国とは言えない国がほとんどだ。同氏はこうした現実も、仮想通貨の将来を見通すことを難しくしていると指摘している。
また、ビットコインのような“デジタルゴールド”は持続不可能であるという。本物の金とは違い金融外の分野では活用できず、運用するにも莫大なエネルギーを消費しなければならないことを踏まえると、既存の中央集権的銀行システムより非効率的だと主張した。
仮想通貨が今後どのように展開していくかについては「規制当局は徐々に脱税や犯罪行為に利用されるコスト高の技術を容認できないことに気付き始めている。それと同時に、スウェーデンや中国などの中央銀行は彼ら自身が仮想通貨を発行できることを理解している。“新しい通貨”となった時に、革新を起こすのは民間企業だが、いずれは政府が規制を整備し独占するだろう」という。
結局は、仮想通貨が世間に広く普及するのか、または、不法な商品・サービスの取引や崩壊した経済などに利用される通貨になってしまうかは、全て政府にかかっているとした。
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