2015年7月27日以前の記事
検索
インタビュー

資金調達と人材集めが8割 元受付嬢の女性起業家が語る、起業のリアルディライテッドCEO 橋本真里子さん(3/4 ページ)

「起業しよう」と思ったときに、どんなことをすればいいかイメージがわくだろうか? 大学卒業後、11年間受付業務を続けたあと、32歳でIT系スタートアップを立ち上げた人物がいる。iPadを使った無人受付システム「RECEPTIONIST」を提供するディライテッドの橋本真里子CEOだ。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

もう一つの壁、人材採用

 資金調達と同時に、もうひとつ重要だったのが人材採用だった。当時から売り手市場は始まっており、特にエンジニア採用は難しかった。

 「私はプロダクト周りはド素人なので、どういうものを作りたいかをエンジニアに伝えようとしても、日本人と米国人が会話するような感じになる。エンジェルや先輩から、通訳代わりになるプロダクトマネージャーを最初に採用したほうがいいとアドバイスをいただいたんです」

 こちらも受付時代に知り合ったmixiのプロダクトマネージャーに、Facebookで声をかけた。現在のCOO、真弓貴博氏だ。エンジニアよりも先に、企画やディレクションを行う人を採用できたことがよかった。真弓氏を通じて、エンジニア採用をうまくやっていくきっかけにもなったという。


ディライテッドが提供する無人受付「RECEPTIONIST」

 現在は社員18名の企業に成長しているが、創業当時のメンバーは、橋本さんとCOOの真弓氏、そしてマーケティング担当とバックオフィス担当、エンジニアが1人ずつだったという。

 「バランスは良かった。エンジニアがもっといればスピードは上がったかもしれないけど、その分早く資金が溶けてしまう。何をトレードオフするかの話だと思う。限られた資金の中で限られた人材でいかに効率よく事業を進めていくかです」

 当初からマーケティング担当者を置いたことも、結果として功を奏した。

 「うちのサービスはWebから登録して使い出すことができる、SaaS(Software as a Service)のサービスです。営業がいてなんぼでなく、Webからリーチが集められて、どれだけリードが獲得できるかが重要。SEOやWeb周りは強化していかなければいけないという思いがあったので、初期から担当者を入れました」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る