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たった8年で4万人を集める祭典に成長 神田カレーグランプリの舞台裏:並々ならぬ情熱(2/6 ページ)
2011年から開催されている「神田カレーグランプリ」はたった8年で4万人以上を集める祭典に成長した。イベントの“素人集団”はなぜここまで成功できたのか。
夜間と休日の人口が少ない
では、どのようなきっかけでカレーグランプリは始まったのだろうか。背景にあるのは、千代田区独自の事情がある。
皇居、JR東京駅、丸の内のオフィス街などを抱える千代田区はビジネスパーソンを中心に昼間人口が約85万人にも膨らむが、夜間人口は約6万人に激減する(出所:2015年の国勢調査)。さらに、千代田区の住民は約6万人しかおらず、「休日と夜に人がいない」(中俣氏)という問題意識があった。
健康食などを扱う会社を経営している中俣氏は、千代田区商工業連合会の理事として活動する中で、地域活性化につながる催しができないかと考えていた。2010年当時、経済産業省が「農商工連携」を積極的に推進していたこともあり、中俣氏は「神田界隈カレー&農村B級グルメ」というイベントを開催した。これは、地方のご当地グルメと神田周辺で提供されているカレーを同時に味わうもので、スポーツ用品のセールなどを行う「神田スポーツ祭り」と同時開催された。出展した地元のカレー店は6店で、イベント会場はスポーツ祭りと共有する小規模なものだった。
イベント終了後、参加者から「これって、カレーのお祭りだよね」という声が多数寄せられた。この反応を踏まえ、次年度からはカレーを前面に打ち出したイベントを企画することにした。
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