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DMM亀山会長大いに語る――便利さゆえに逃げられぬ「5Gの世界」気鋭の起業家たちが語る「テクノロジーと経営」(後編)(6/6 ページ)

DMM亀山敬司会長、ジーンクエストの高橋祥子社長、Gunosy の福島良典取締役 ファウンダー、セガサミーホールディングス里見治紀社長が、テクノロジーと経営について熱い議論を繰り広げた。

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資本主義を学んでから「次の世界」を考える

亀山: まあ、人間はやっぱり愚かだからさ、どうしても過ちを繰り返してしまうよね。じゃあ何のために自分たちは仕事をするのか。自分たちの家族のためなのか。自分が金持ちになって芸能人の奥さんをもらいたいからなのか(笑)。「世界が平和になったらいい」と思う人もいるよね。

 何にしても今のテクノロジーとかITは、広く浅くでもいいから理解しておかないといけない。「知らなかった」では済まされないからね。さっきみたいにキャッシュレスが進んだときの危険性についても理解しておいた方がいい。その危険を覚悟で何をやるかって話。だから「テクノロジーやITで世の中を幸せにします」という人もいるんだけど、ITによってわれわれが幸せになるかどうかは、実は分からないんだよね。ITが浸透したら、逆に不幸になるかもしれない。過去の技術が全ての人を幸せにしたかというと、実際のところは誰にも分からないんだよ。

 だからテクノロジーは人を幸せにするものなのではなく、幸せになれるかどうかは使い方次第なんだ。今のうちから自分たちで実際に使ってみて、何を使って何を使わないかを考えないといけないよね。少なくとも俺たちよりは20〜30年長く生きるんだから、次の社会をちょっとでもマシにしていこうと思ってほしいよね。で、俺たちの世代の愚かさも良いところも両方見ておいて、「ああはなりたくないな」と思ったら変える。「俺は亀山と違って顔出しするぞ」とかね(笑)。

 俺は自分がモテたくて仕事を始めたんだ。でも、会社を経営して社員が増えると、社員の生活や社員の家族のことも考えないといけない。そして社員のことを考えるためにはさ、どうしても社会のことも考えざるを得なくなるわけよ。

 初めは不純な動機で始めたけど、そこから余裕ができてくると、いろんなことが考えられるようになるのね。だから初めから「資本主義が悪い」と否定するよりも、まず資本主義に勝って、資本主義を学んでからその次の世界を考えるという姿勢が、俺はとても大事だと思う。じゃないと今の社会を変えられないからね。

 あ、もう時間なんだね(笑)。まずは動いてみよう。動いてみれば見えてくるから。資本主義だろうが何だろうが、動きながら考えましょう。俺は六本木のアワバーに居ますんで、続きを聞きたかったら、おいで〜(笑)。

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