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パワハラと「指導」の線引きはどこ? 企業の7割が困惑:無自覚な「クラッシャー上司」!?(3/3 ページ)
パワハラと指導の線引きがどこにあるのか分からないと悩む企業が約7割を占めている。
「悪質企業の公表」望む声
パワハラ防止の実効性を高めるために、国に望むこととしては「悪質な事業者に対する企業名公表や行政処分」(51.1%)が挙げられた。次いで、「社員研修への財政支援」(46.4%)、「優良事業者への保険料負担軽減などの優遇措置」 (36.9%)と続いた。
また、1000人未満の企業では「研修への財政支援」を望む声が1000人以上の企業より10ポイント以上高かった。中小企業ではコスト面で対策を負担だと考えているとみられる。
同社の担当者は「上司が部下へのパワハラを恐れ過ぎると、まるで『腫れ物に触る』ような感覚に陥り、コミュニケーション不全になってしまう。そうなると部下の指導もおろそかになり、生産性向上の観点からも本末転倒となる。部下も上司が言っていることが『指導』だと分かればそれを励みとして頑張れる。部下も上司の指導を正しく受け止める方法を身に付ける必要がある」と指摘した。
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