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「産まない女が問題」麻生発言の陰で、増え続ける“未婚シングルマザー”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ)
結婚せずに母親になった「選択的シングルマザー」が増えている。フランスでは婚外子の権利を保障する取り組みが進んでいるが、日本では未婚というだけで「会社を辞めなければならない」現実にぶち当たる人がいる。“世間のまなざし”は変わるのか。
最近、女性を対象にした講演会やセミナーの講師に呼ばれると、「シングルマザーが増えたなぁ」と感じることが多くなりました。講演後の質疑応答や、受講者との懇親会で「私はシングルマザーなんですけど……」と前置きした上で、会社や世間から注がれる“まなざし”の厳しさを訴える女性が相当数存在するのです。
総務省によれば、シングルマザーの総数は約110万人(2015年時点)で、世帯の区分別にみると、他の家族とは一緒に住んでいない「母子世帯」が75万5000人と全体の7割強を占めています。
年齢別では「40〜44歳」が28.5%と最も多く、次いで「35〜39歳」(21.7%)、「45〜49歳」(18.2%)と、比較的高めであることが分かります。
また、シングルマザーの数は2000年から05年にかけて増加したものの、それ以降はほとんど変わっていません。しかしながら、「未婚のシングルマザー」に限ってみると……。
ご覧の通り、00年に約6万3000人だったのが15年には約17万7000人となり、3倍近くに急増しているのです。
実は私が「最近増えたな」と実感しているのが、まさにこの「選択的シングルマザー」たち。経済的にも精神的にも自立していて、結婚せず母親になることを選択した“ワーママ”です。
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