普及率6%のスマートスピーカー 有料でも欲しい機能は?:普及のネックは体験と機能
電通デジタルの調査によるとスマートスピーカーの普及率は6%。Google HomeやAmazon Echoがよく利用されている。利用用途の中心は音楽だが、今後は、気分や感情を読み取ったサービスに期待が寄せられている。
電通デジタルが行った調査によると、スマートスピーカーの普及率は6%だった。トップは「Google Home」で2.9%、2位に「Amazon Echo」で2.4%と続いた。
スマートスピーカーの利用用途は、音楽が最も多く74%。次いで、「天気予報を聞く」(61%)、「アラーム/タイマー機能」(55%)、「ニュース機能」(46%)となった。スマートスピーカーを買ったことで、「音楽をよく聞くようになった」という人が47%おり、利用用途が一部の機能に集中している傾向がみられた。
スマートスピーカーにあったらいい機能を、有料と無料別に聞いたところ、「有料でも利用したい」のトップは、「自分の代わりに電話や訪問に応答してくれたり、子守や介護の補助、ペットの相手をしてくれる」と「英会話やフィットネスなどのレッスンが受けられる」がともに18%だった。
「無料なら利用したい」のトップは、「気分や感情・行動に合わせて、最適な音楽や環境音を流してくれる」(61%)で、「利用するタイミングや、その場に一緒にいる人によって、プライバシーに配慮した対応をしてくれる」(59%)が続いた。
また現時点でスマートスピーカーを所有していない理由は、「発声の恥ずかしさ」や「音声認識精度」ではなく、「利用したことがない」や「どんなことができるのかよく分からない」などがあり、音楽以外の機能の拡張が必要だと電通デジタルは分析している。
この調査は2018年12月に、全国の15〜69歳の男女1万人にインターネット上で行われた。
関連記事
- 上陸から半年 「スマートスピーカ―」は日本市場に定着したのか
昨秋にスマートスピーカーが日本上陸してから約半年。現在はどの程度普及しているのだろうか。アクセンチュアが都内で会見を開き、市場調査の結果を発表した。 - Google、「Google Home」日本で発売 音声操作のスマートスピーカー
Googleは10月5日、スマートスピーカー「Google Home」を日本で発売する。 - 中国のスマートスピーカーは意外な方面ですごかった
中国の「独身の日」(11月11日)には、いま話題のスマートスピーカーが約1700円という価格で販売される。その「天猫精霊」をいち早く入手し、使ってみた山谷氏のリポート。 - 「Alexa、メニュー開いて」――渋谷の居酒屋が「Amazon Echo」を接客で試すワケ
渋谷区・道玄坂の居酒屋「天空の月 渋谷店」で、「Amazon Echo Dot」を用いた接客の実証実験が始まった。客は口頭でのドリンク類の注文などが可能。実験を手掛けるヘッドウォータースに狙いを聞いた。 - 「AIスピーカーに話し掛けるのが恥ずかしい」がもたらす、ちょっとした大問題
Google HomeやAmazon EchoといったAIスピーカーの普及が徐々に進んでいるが、思わぬ障壁が顕在化している。それは、恥ずかしくてAIスピーカーに話し掛けられないというものだ。これが後々やっかいな問題を引き起こすかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.