ストロー廃止はもう古い 昔ながらの「牛乳配達」モデルが注目されている:スタバもマックも(4/5 ページ)
プラスチック製ストローを廃止しようという動きが話題になった。世界中でストロー廃止の動きが注目されているが、いま米国発の新たなプラスチックゴミ対策が話題になっている。どんな対策かというと……。
新たなスタンダードとしてビジネスが確立しそう
「ループ」は今後、どう展開されていくのか。まず世界展開の第一陣として、2019年春からニューヨークとパリで「ループ」が利用可能になる。米国では、オンラインストアを運送会社のUPSがサポートする。フランスでは、大手小売業者のCarrefour(カルフール)がパートナーとして協力する。
19年末には、英国ロンドンでTesco(テスコ)の協力により、「ループ」が立ち上がる予定だ。また、米国とカナダでも、食料品店との提携交渉を詰めている。そして、20年には東京でもビジネス展開するのを目標にしているようだ。かなり大々的な取り組みになりそうだ。
まだ準備段階の「ループ」だが、企業がデザインする再利用可能なパッケージとは、どのようなものになるのだろうか?
例えば、ハーゲンダッツのアイスクリームは、ワックスコートされた紙製から二層アルミニウム容器に変更して販売される。二層アルミニウム製の容器になることで、従来品と比べてアイスクリームをより冷たく保つことができ、品質もよくなる。
ほかには、シャンプーやコンディショナーの場合、使い捨てプラスチック製から高級感あるスタイリッシュなアルミ製の容器になる。店頭で目につきやすくなるため、より多くの人が手に取る機会が増えそうだ。
企業にとって再利用可能なパッケージにすることは、容器の生産コストや耐久性のある素材選びなど、さまざまな課題がある。しかし、「ループ」に賛同する消費者が増えれば、新たなスタンダードとしてビジネスが確立していくはずだ。そのためには、いかに顧客に面倒と思わせずに、商品の買い方や習慣を変えさせられるかが鍵となる。
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