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伝統は守るな、生かせ! 現代版「楽市楽座」を生んだ常識破りの挑戦:“売りたい人”と“売れる人”をつなぐ(2/5 ページ)
日本全国に伝統的な文化や技術が隠れている。それらを将来に残すための“連携”の場となっているのが、2019年に4回目を迎えるイベント「JAPAN BRAND FESTIVAL」だ。「現代版の楽市楽座」と銘打つイベントが何をもたらすのか。仕掛け人に聞いた。
“売りたい人”と“売る方法を持つ人”がつながる場
例えば、イベントに参加した事業者、リバースプロジェクトトレーディング(東京都中央区)が販路拡大のきっかけをつかんだ事例がある。
同社は、愛媛シルクを使った商品開発、販路開拓などを行うことで、シルクの需要開拓と愛媛県の養蚕業復活を目指すプロジェクトを手掛ける。この取り組みに、伝統技術を活用した商品開発などを手掛ける企業が関心を持ったことから、商品をベトナムに出荷するための支援が始まった。
また、伝統技術を持つ日本のものづくり事業者とシンガポールのトップデザイナーによる「KYOプロジェクト」には、JAPAN BRAND FESTIVALのパートナー企業が協力。香港での展示会開催にこぎつけた。グローバル市場進出に向けて足掛かりをつくった。
他にも、技術や商品を国内外に売り込みたい事業者と、販路やノウハウを持っている事業者がつながるきっかけが生まれている。個人では、イベントがきっかけで「就職につながった」という人もいるという。
二本栁さんは「『JAPAN BRAND FESTIVALがご縁で……』という話をよく聞くようになりました」と話す。
しかし、すぐにこのような場ができたわけではない。現在の形になるまでには、「メリットがない」と言われ続ける高い壁があった。
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