コラム
大塚家具はどこへ行くのか:社長は退くべき(3/3 ページ)
父娘で繰り広げた委任状争奪戦から約3年半。久美子社長の「アンチフォーカス戦略」が大塚家具にもたらしたのは業績悪化と急速な資金繰りの悪化である。今回の矢継ぎ早の提携策には派手さはあっても根本的な経営立て直しにはつながらない。打つべき手は他にある。
よく経済評論家やコメンテータがやるような「ほーら私が言った通りでしょ」という自慢をするつもりは小生にはまったくない。ただ、「どうして軌道修正してくれなかったのか」と残念至極だ。そしてやはり残念だが同時に、この戦略的誤りの責任をとって久美子氏は社長を退くべきだということをはっきり申し上げたい。
そして袂(たもと)を分かった父親、勝久氏(匠大塚の会長)に頭を下げて、可能ならば大塚家具の経営者に復帰してもらう(そして匠大塚と統合する)のがベストの策ではないか。勝久氏が匠大塚で実践してきた超高級路線の経験、ノウハウを生かして、高級路線に再度フォーカスし直すこと、これしか大塚家具が生き残る道はないと考える。(日沖 博道)
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