先輩の「就活は楽勝だった」は、本当か:超売り手市場(1/3 ページ)
人手不足倒産など圧倒的売り手市場が続く新卒学生の就活。各大学や大都市では合説(合同企業説明会)が行われ、たくさんの学生であふれかえる……はずですが、実際何が起こっているのでしょうか。大学のキャリア支援の場から見てみたいと思います。
著者プロフィール:
増沢隆太(ますざわ・りゅうた)
株式会社RMロンドンパートナーズ代表取締役。キャリアとコミュニケーションの専門家として、芸能人や政治家の謝罪会見などをコミュニケーションや危機管理の視点で、テレビ、ラジオ、新聞等において解説している。大学や企業でのキャリア開発やコミュニケーション講座を全国で展開中。著書「謝罪の作法」他多数。
人手不足倒産など圧倒的売り手市場が続く新卒学生の就活。形骸化がいわれる中、最後の経団連指針の就活解禁日、3月1日を今年も迎えました。各大学や大都市では合説(合同企業説明会)が行われ、たくさんの学生であふれかえる……はずですが、実際何が起こっているのでしょうか。大学のキャリア支援の場から見てみたいと思います。
・超売り手市場で余裕の学生
私が大学教員として、学生のキャリア支援に関与し始めた15年ほど前、やはり人手不足が言われる環境でした。しかしその後世界を襲ったリーマンショックは、超氷河期と呼ばれる破壊的衝撃を就活に与えたのでした。
ひるがえって今、2020就活と呼ばれる、現学部3年・修士1年の大学生、大学院生の就活状況を一言で言えば、やはり超売り手市場。圧倒的優位な立場にある学生本意の就活といえるのは確かです。ではすべての学生はラクラク就活をやっつけているのでしょうか?
私が行っている大学のキャリア相談は、年明けとともにほぼ毎回全枠が予約で満杯状態となっています。その他個人指導の依頼など含め、多くの大学のキャリアセンター相談は、たくさんの学生で埋まっています。また3月1日が始まったばかりですが、悲痛な面持ちで相談に訪れる学生は引きも切らない状態。エントリーシート(ES)が通らず、志望先を早くもあきらめようという学生もいます。
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