1人焼き肉の「焼肉ライク」が郊外初出店 加速する「5年で300店」の野望:郊外1号店は幸楽苑HDが運営(2/3 ページ)
1人焼き肉専門店「焼肉ライク」が郊外に初出店した。焼肉ライクは国内で「5年で300店」という野心的な目標を掲げる。郊外店は都心のお店とどう違うのか? 実際に行ってみた。
郊外店の特徴
郊外店は都心部の店とどのような点で異なるのだろうか。
松戸南花島店の店舗面積は約138平方メートル、席数は50席超となっている。駐車場は28台分ある。
無煙ロースターが1人1台ある席もあるが、ファミリー層の来店を促すため、半分以上がゆったりと座れるファミリー席になっている。ファミリー席では、2人で1台の無煙ロースターを共有する。また、子どもが利用しやすいように席の高さを低くしており、子ども向けメニューを新しく用意した。具体的には、そぼろごはん、玉子スープ、フライドポテト、から揚げ、ウィンナー、枝豆、ゼリー、ソフトドリンクがセットになった「お子様セット」(480円)や、「離乳食」(200円)などがある。焼き肉を食べたいという子ども向けには、「お子様ごはんせっと」(330円)を用意した。提供するメニュー数は都心部のお店より増えるが、「3分」という提供時間は超えないようにしている。
幸楽苑を運営していたときよりも厨房スペースが狭くできるため、その分、店内のスペースを広くとった。1人で食べるテーブル席も、都内のお店より広くなっている。各テーブルにはタブレットがついており、席に着いたお客が自分で注文するメニューを選んで入力する仕組みは共通している。
国内300店舗は達成できるか
それにしても「国内300店舗」という野心的な目標は達成できるのだろうか。
ダイニングイノベーションから分社化して新たに発足する「株式会社焼肉ライク」の有村壮央社長は、「FCについての問い合わせが殺到している」と自信を見せる。ただ、300店舗を実現するには、ロードサイド1号店となる松戸南花島店で成功する必要がある。有村社長は、郊外1号店をブラッシュアップさせ、全国に一気に広げようとしている。
オープン初日には、限定メニューを目当てに100人以上が開店前に行列をつくったが、その真価が試されるのはこれからだ。
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