GW10連休で問う 日本人が「休日多すぎなのに休めていない」真の理由:“いま”が分かるビジネス塾(1/3 ページ)
間もなくGWの10連休。実は日本の年間休日数は世界トップクラス。「休みがあるのに休めていない」ように感じるのはなぜか?
4月に入りゴールデンウイーク(GW)を心待ちにしている人も多いことだろう。2019年のGWは最大で10連休になるので、例年よりもさらに多くの人が旅行に出掛ける可能性が高いが、一方で長期間の休みに不安を覚える人もいる。月々の収入が安定していない人や市場関係者、経営が苦しい中小企業の社員などである。
日本人は働き過ぎといわれているが、年間の休日数という部分に絞ると、実は世界でも断トツのトップクラスとなっている。休日数を増やすことも大事だが、休みたい時に確実に休める社会にしていかなければ、本当の意味での働き方改革は進まない。
GW、中小や非正規の社員は憂鬱?
今年のGWは空前の海外旅行ブームとなりそうだ。大手旅行代理店の2月における海外ツアー予約件数は前年同期比の約3倍と活況を呈している。航空券の価格も軒並み上昇しており、例年では考えられない水準まで運賃が高騰した路線もある。
だが、こうした状況とは裏腹に、非正規社員など年収が定まっていない働き方をしている人は、長すぎる休日に不安を募らせている。彼等は基本的に働いた時間しか給料がもらえないので、4月と5月の月収が大きく減るのは確実である。一部には、給与の支払いをGW明けにされてしまうケースもあり、肝心のGW中にお金が自由にならない人もいるようだ。正社員であっても中小企業の場合には、似たような状況に陥る人も少なくない。
年収が低く、残業代で何とか生活を維持している社員にとっては、休日が増えると残業代も減ってしまうので、やはり月収の低下につながるだろう。大企業の社員や公務員は全体からすればごくわずかなので、長い休みをどう活用するのかというのは、恵まれた一部の人の話といってよいかもしれない。
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