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国内ブロックチェーン市場は170億円超へ 年率100%以上で推移
仮想通貨や金融領域にとどまらずブロックチェーンの活用が進んでいる。2019年の市場規模は倍増しており、今後も年率100%以上の成長が見込まれる。
矢野経済研究所は5月22日、国内ブロックチェーン活用サービスの市場規模が2019年は昨年対比112%増の171億円に達する見込みだという調査結果を発表した。3年後の22年には1235億円に達すると予測しており、17年から22年の年平均成長率は108.8%とみている。
ブロックチェーンは、当初仮想通貨の基盤技術として金融機関から注目されてきたが、17年後半からは、幅広い業界でサプライチェーンや権利証明などについての実証実験が積極的に行われている。
また、大手IT事業者を中心に、ブロックチェーン基盤からアプリケーション構築まで支援するBaaS(Blockchain as a Service)ソリューションの提供が始まっており、ブロックチェーン活用の技術的な支援体制も整ってきているとしている。
本調査は、18年12月から19年4月まで、国内のIT事業者やブロックチェーン関連スタートアップ企業などに、面談や電話、メールで行われた。
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