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米国で“肉のようで肉でないモノ”が売れている、2つの理由:肉の概念を変えた(5/5 ページ)
米国でミートレス食品を製造するインポシブル・フーズが、話題になっている。いわゆる肉の代替え食品を扱っているわけだが、なぜフーズ社の売り上げが伸びているのか。2つの理由があって……。
日本でも話題になる日
冒頭でも触れたように、全米に7000店舗ほどあるバーガーキングで「Impossible Whoppers」が提供されるとの発表があった。すべての店舗で欠品なくデリバリーを行うことはもちろんだが、同社はさらにスーパーマーケットでの販売も視野に入れている。
また、そんな最中にも、メキシコ料理のファストフードチェーン店「Qdoba」で、フーズ社のミートレス食品を使用したメニューが全米展開されることも決定した。さらに、同社の新商品となるソーセージを使用したピザが、大手デリバリーピザチェーン店「Little Caesars」でテスト販売される予定にもなっている。
とにかく引く手数多で、需要に供給が追いつかない可能性もある。新たな設備投資が急務になっているのだ。同社によると、オハイオ州に新たな製造工場を建設する計画があるようだが、さらに増え続けている需要を担うには時間との戦いになっている。
肉好きで健康意識の高いセレブたちの期待をも背負っているフーズ社。その快進撃が、日本国内でも大きな話題になるのは遠い未来ではないかもしれない。
著者プロフィール:藤井薫(ふじい・かおる)
大学を卒業後、広告代理店や出版社を経てライターに。
『POPEYE』『an・an』(マガジンハウス)や『GLAMOROUS(グラマラス)』(講談社)などで、ファッション、ビューティ、ビジネスなど幅広い記事をカバー。日本と海外を頻繁に行き来して、海外トレンドを中心に情報発信している。
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