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トヨタの電動化ゲームチェンジ池田直渡「週刊モータージャーナル」プラス(1/4 ページ)

世間からはずっと「EV出遅れ」と言われてきたトヨタ。今回、電動化車両550万台達成を5年前倒して2025年とするとアナウンスした。そのために、従来のパナソニックに加え、中国のバッテリーメーカー、BYDおよびCATLとも提携した。さらに、用途限定の小規模EVを作り、サブスクリプションモデルを適用するというゲームチェンジをしてみせたの。

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 6月7日、トヨタは「EV(電気自動車)の普及を目指して」と題する説明会を開催した。「なんだ、EVに否定的だったトヨタが、出遅れに焦って慌ててEV計画をスタートしたのか」と思う人は多いだろうが、それはもう見当違いもいいところだ。

 さて、この2年ほど矢継ぎ早に戦略発表を乱れ打ちしているトヨタだが、世間からはずっと「EV出遅れ」と言われてきた。

 2017年秋、トヨタは「電動化プロジェクト説明会」を開催した。そこで発表した計画では、30年までにEV、FCV(燃料電池車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、HV(ハイブリッド車)などを年間550万台販売という目標を明らかにした。トヨタの新車年販は約1000万台なので、550万台が電動化されると、過半が電動化車両になる計算になる。

【訂正:6月12日16時15分 初出で「電動化プロジェクト説明会」の開催年が誤っておりました。2017年に訂正いたしました。】


トヨタが考える電動化車両のラインアップ

 電動化車両の内訳をみてみると、HVを中核とするエンジン併用モデルが450万台。純モーター駆動のEVとわずかながらのFCVを合わせて100万台。残念ながら30年の時点でも純EVは10%に過ぎない。理由は簡単。高価なバッテリーをたくさん必要とするEVは値段が高すぎて売れないからだ。

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