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スピン経済の歩き方:

NZ産のキウイは「アゲアゲ」なのに、なぜ国産は「サゲサゲ」なのか (2/5)

「キウイ食って アゲリシャス アゲリシャス♪」といったメロディーを耳にした人も多いのでは。ニュージーランド産キウイを扱っているゼスプリのCMである。スーパーなどでニュージーランド産のキウイをたくさん目にするようになったが、なぜこうした現象が起きているのか。背景に……。

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すみ分けが崩れつつある

 どういうことかをご理解していただくために、まずはニュージーランド産キウイと国産キウイがこれまでどのように市場の「すみ分け」をしてきたのかを知っていただく必要がある。

 スーパーでよくお買い物される方ならばお気付きだろうが、実はキウイにもシーズンがある。ゼスプリのニュージーランド産キウイは4月くらいから店頭に多く並び始めて、6月くらいのピークを迎えて年末へ向けて数が減っていく。それと入れ替わりに1月から3月にかけて売り場で存在感をますのが、国産キウイなのだ。

 なぜこうなるのかというと、南半球のニュージーランドと日本で季節が逆転するので、収穫時期も真逆になっているからだ。この「ズレ」によって、これまでニュージーランド産キウイと国産キウイは共存共栄をしてきたのだが、実はこのバランスが近年崩れてきているのだ。


NZ産キウイと国産キウイは共存共栄していたのに……(写真提供:ゲッティイメージズ)

 日本農業新聞の『国産キウイ苦戦 輸入物の在庫が潤沢』(2019年1月25日)によれば、今年の1月〜2月はニュージーランド産を中心に輸入物の在庫が潤沢で、国産の販売に水を差しており、1月中旬の大手7卸の販売量が過去5年間で最も少なかったという。この国産の劣勢ぶりをこのように評しているのだ。

 「年内は輸入物、年明け以降は国産という販売のすみ分けが崩れた形」

 では、なぜ均衡は崩れたのか。一つには、18年末の環太平洋経済連携協定(TPP11)の発効で6.4%の輸入関税がなくなったこともあるが、何よりも大きいのは、日本でキウイ人気が高まっていることだ。

 実は人口減少で果物消費も減少しているのに、キウイは過去10年で購入数量は約1.8倍の2キログラムとなっている。前々からキウイが体に良いことは知られていたが、この数年、「高血圧対策」「熱中症対策」なんて感じで、メディアが頻繁に取り上げているのだ。

 一方、ゼスプリのニュージーランド産キウイの輸入販売計画(18年度)は過去最多となり、今年4月に発表した2019年度計画もそれを0.5%上回った2853万トレー(1トレーは約3.5キロ)となった。

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