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丸亀製麺が始めた「30分飲み放題」 何が見えてきたのか水曜インタビュー劇場(実験公演)(3/5 ページ)

讃岐うどん専門店の「丸亀製麺」で、うどんを食べたことがある人も多いのでは。「丸亀製麺=うどん」といったイメージが強いが、数年ほど前から“うどん以外のモノ”にチカラを入れている。お酒とお弁当を提供したところ、売れ行きはまずまずだそうで……。

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低空飛行が続く

土肥: 16年6月、JR新宿駅から徒歩8分ほどのところにある「新宿文化クイントビル店」で、飲み放題を始めました。当初、どのような反響がありましたか?

田中: 全国的にスタートしたわけではなく、まずは1店舗からスタートしました。「30分飲み放題」はニーズがあるのかないのかよく分からなかったので、とりあえずやってみることに。当時の私は「新宿文化クイントビル店」で店長を務めていまして、お客さんはどのくらい来られるのかとても楽しみにしていました。しかし、悲しいくらいダメでして……1日5〜6人でした(涙)。

 いま振り返ってみると、仕方がなかったかもしれません。実証実験だったので、大々的にPRすることはできません。マスコミにリリースも出していなくて、やったことといえば店の外に看板を掲げたことくらい。「丸亀製麺でお酒を飲める」という情報がほとんどなかったので、利用者が1日5〜6人といった状況は3〜4カ月ほど続きました。


飲み放題サービスを始めたものの、当初はかなり苦戦した

土肥: うわっ、そんなに長い間、よく我慢しましたね。

田中: 「セットの構成が悪いのではないか?」と考え、総菜の種類を増やしたり、減らしたり。次に「メニューが悪いのではないか?」と考え、主菜を中華にしたり、和食にしたり。で、結果はどうだったのか? ダメ。いろいろ工夫したものの、認知が広まらず、お客さんの数は増えませんでした。

土肥: ロケットスタートとはいかず、低空飛行が続いたようですが、いつごろどのようにして上昇したのでしょうか?

田中: 店はJR新宿駅から徒歩8分ほどのところにあるので、立地は悪くない。ただ、競合店も多いので、少し足を伸ばせば居酒屋はたくさんある。いわば素通りされるような形だったのですが、ある日、メディアが取り上げてくれました。そうすると、利用客は一気に100人ほどになりました。その後、徐々に落ち着いていきまして、現在は1日平均30人ほどですね。

土肥: どんな時間帯に、どんなお客さんが来られるのですか?

田中: 午後7〜8時に来店される方が多いです。30〜50代のサラリーマンが多くて、残念ながら女性客は少ないですね。


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