東京オリンピック開催中は「本音をいうと会社を休みたい」と考えているビジネスパーソンが約7割――。サイボウズの調査でこんな結果が出た。会社を休みたい理由は「交通混雑が嫌だから」が73.2%でトップ。次いで「大会を観戦したいから」(53.3%)、「出社しても仕事自体が滞りそうだから」(30.6%)だった。
大会期間中の通勤や仕事上の移動に「不安がある」と答えた人も70.4%と7割を超えた。具体的には「移動に時間や手間がかかりそう」(92.4%)、「混雑により暑さが増しそう」(59.0%)、「業務スケジュールの調整に影響が出そう」(31.7%)などの意見が出た。
こうした不安に対し、企業はどう対応するつもりなのか。回答者400人のうち、自社の働き方整備に関わっている103人に聞くと、「すでに対策検討を進めている/対策が決定している」と答えた人は14.6%と2割以下。「検討を予定していない」という人も38.8%と4割近くいた。
サイボウズは「多くの人が混雑を不安視する一方、必ずしも企業側の対策が進んでいるわけではないようだ」とコメントしている。
また「対策検討の予定がある」という人に具体的な内容を聞くと、「時差通勤」「スケジュール調整の推奨」「有給休暇取得の推奨」――といったスケジュール調整に関する取り組みが上位を占めた。
調査は6月28〜29日にインターネット上で実施。東京都内で働く25〜50歳のビジネスパーソン400人から回答を得た。
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