売上5倍! 経営難に陥っていたキャンプ場を、どうやって再生させたのか:水曜インタビュー劇場(復活公演)(1/6 ページ)
キャンプ場が盛り上がっている。現在は「第二次ブーム」でたくさんのお客が詰めかけているが、その一方で経営が苦しいところも少なくない。そんな中で、赤字に陥っていたキャンプ場を再生した会社がある。どうやって再生させたのか、会社の専務取締役に話を聞いたところ……。
「ドイさん、オススメのキャンプ場を知っていますか?」――。ここ数年、こうした質問をされる機会が増えてきた。記者はキャンプに詳しくなく、専門家でもない。初心者向けのバーベキューセットは持っているものの、テントや寝袋などは買ったことがない。そんな人間なのに、である。
ひょっとしたらキャンプを楽しむ人が増えているのではないか。そんな疑問がわいてきたので、ちょっと調べたところ、いまは「第二次ブーム」らしい。1990年代半ばにブームがあって、そのころは親子連れで楽しむケースが多かったが、いまは違う。手ぶらで豪華なテントに泊まったり、1人でキャンプ場に行ったり、さまざまな楽しみ方が登場しているそうだ。
市場もどんどん拡大していて、アウトドアの市場規模は4274億円で、特にキャンプやハイキングなどが、全体の半分以上を占めている(矢野経済研究所調べ)。また、オートキャンプに参加している人も年々増えている、といったデータがあるなかで、ちょっと気になることも。市場が成長する一方で、キャンプ場の4分の1は赤字と言われているのだ。
厳しい経営環境が続いているなかで、2つの施設を再生させた会社がある。「クロスプロジェクトグループ」(本社:長野県)だ。長野県にある「いなかの風キャンプ場」と「小黒川渓谷キャンプ場」は経営難で苦しんでいたが、同社が2011年に運営を始めると、あれよあれよという間に再生したのだ。売り上げを見ると、いなかの風は5倍に、小黒川渓谷は2倍に。
多くのキャンプ場が経営不振に陥っているのに、2つの施設はどのようにして生まれ変わったのか。クロスプロジェクトグループの鷲尾晋専務取締役に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
関連記事
- ちょっと前までチヤホヤされていた「いきなり!ステーキ」が、減速した理由
ブームの牽引役などとチヤホヤされていた「いきなり!ステーキ」が叩かれている。2018年12月決算は、8年ぶりに赤字。低迷の原因として、米国での閉店や類似店舗の増加などが指摘されているが、筆者の窪田氏は違う見方をしている。それは……。 - 行列ができた「ワークマンプラス」、その後どうなったのか?
カジュアルウェアの新業態「ワークマンプラス」が好調である。2018年9月にオープンしたところ、レジに行列ができて、入場制限をかけることも。日本中に旋風を巻き起こしたわけだが、その後はどうなったのか。同社に取材したところ……。 - えっ、炊飯器じゃないの? 三菱電機の高級トースターが面白い
三菱電機が高級トースターを投入する。この市場を見ると、バルミューダ、アラジン、シャープなどたくさんの商品が並んでいるが、三菱のトースターはどのような特徴があるのか? パッと見たところ、小さな炊飯器のように……。 - 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。 - 「ハイボール 1杯50円」で、どうやって儲けているのか 鶏ヤローのカラクリ
首都圏の繁華街を歩いていると、「角ハイボール 50円」と書かれた看板を目にするようになった。激安の雰囲気が漂うこの店は、どのような特徴があるのか。運営会社の社長さんに話を聞いたところ……。 - 築46年なのに、なぜ「中銀カプセルタワー」に人は集まるのか
新橋駅から徒歩5分ほどのところにある「中銀カプセルタワービル」をご存じだろうか。立方体の箱がたくさん積まれていて、丸い窓が並んでいる。1972年に建てられたこのビルが、数年前からジワジワ人気が出ているのだ。その謎に迫ったところ……。 - なぜ「スーツみたいな作業着」をつくって、しかも売れているのか
スーツのような作業着「WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)」が売れている。製造しているのはアパレルメーカーでもなく、作業着メーカーでもない。水道工事などを行っている会社がつくったわけだが、なぜこのような商品を開発したのか。その狙いを聞いたところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.