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売上5倍! 経営難に陥っていたキャンプ場を、どうやって再生させたのか水曜インタビュー劇場(復活公演)(2/6 ページ)

キャンプ場が盛り上がっている。現在は「第二次ブーム」でたくさんのお客が詰めかけているが、その一方で経営が苦しいところも少なくない。そんな中で、赤字に陥っていたキャンプ場を再生した会社がある。どうやって再生させたのか、会社の専務取締役に話を聞いたところ……。

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キャンプ場の苦しい現状

土肥: クロスプロジェクトグループはスキー場の運営のほかに、スポーツスクールなども手掛けられているんですよね。2011年に、経営が厳しいキャンプ場を運営したところ、お客さんがどんどん増えて、売り上げもぐんぐん伸びているそうで。その秘密をうかがう前に、キャンプ場のことについて聞かせてください。日本全国にキャンプ場は3000ほどあるそうですが、4分の1ほどが赤字といった指摘もありますよね。なぜこんなにあるのでしょうか?


いなかの風キャンプ場テントサイト。広々とした芝生張りが特徴

鷲尾: キャンプ場は、誰が運営しているのか。行政や専門でない人が運営しているケースがあるんですよね。例えば、補助金でつくったり、建設会社が雇用対策でつくっていたり。ログハウスを建てて、そのスペースを展示場にする。そして役目が終わったら、そこをキャンプ場にするケースもあります。

 もちろん、キャンプ場をつくることに問題はありません。ただ、どうやって運営すればいいのか、どうやって集客をすればいいのか、といったことをきちんと把握せずに運営を始めるケースが見受けられるんですよね。

土肥: 場所さえ確保すれば、お客さんは勝手にやって来るだろうという甘い見込みがあったわけですね。


小黒川渓谷キャンプ場。小川で魚のつかみ取り

鷲尾: キャンプ場はいくらくらいで利用できるのか。価格が安いところが多く、1泊何百円といった世界なんです。それだけだと売り上げはなかなか伸びないので、売店で商品を売ったり、食材を提供したり、機材をレンタルしたりしなければいけません。もちろん、そうしたことに取り組んでいるところは多いのですが、どこまでチカラを入れているのか。お客さんのことをどこまで考えているのか。「うーん、それはちょっと……」と感じられる施設があるんですよね。

 手間をかけて、人件費をかけて、赤字が続いていても、やるしかないといった形で運営しているところも。以前は、こうした状況に陥っているキャンプ場が、日本中にたくさんありました。

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