ジャニーズという「努力の天才たち」から学んだ仕事哲学:ジャニーズは努力が9割【前編】(4/4 ページ)
日本の芸能史を変えてきた男たちに学ぶ仕事術と人材育成術を前・中・後編の3回に分けてお届けする。今回は前編――。
“才能”とは、死ぬ気で身につけるもの
どこにでもいる少年だった彼らが、努力の結果、東京ドームを5万人の歓声でわかせたり、帝国劇場の単独主演記録を塗り替えたり、ひとりでNHKからテレビ東京までの全局にレギュラー番組を持ったり――。
ジャニーズの人たちは、教えてくれました。才能とは、天から授かるものではなく、死ぬ気で身につけるものである、と。
岡本さんと話したあの日から、軽はずみに「ジャニーズになりたい!」とは言えなくなってしまいました。本書を書き上げた今は、なおさらです。でも、何者にもなれないと諦めたわけではありません。むしろ、その逆です。
本書は「ジャニーズを目指せ!」と鼓舞する本ではありません。「ジャニーズの努力」に目を向けると、人生がちょっと変わる。「現在の自分が思い描いていた自分と違う」とか「もう少し頑張りたい」といった人たちに、自分の人生を変えるヒントを、ジャニーズの生き様の中に見つけてほしいと思ってまとめました。
“天才ではない人の努力の話”には、再現性があります。第1部で厳選した16人のエピソードの中には、仕事や人生において「未完成な自分がどう成長していくのか」という悩みに対する答えが見つけられるはずです。そしてジャニー喜多川と人を育てる仕組みとしてのジャニーズ事務所に注目した第2部は、誰かを「育てる」立場にある人にもお役に立てるはずです。
「努力は人を裏切らない」とか「人は何にでもなれる」とか「諦めなければ夢はかなう」という言葉は、一笑に付してしまいたくなる手垢のついた言葉かもしれません。しかし、本書で紹介する彼らの努力を知ってもらった後に、それらの言葉が心の奥底に深く説得力を持つようになれば幸いです。
あなたがそこからどんな夢を持とうとも、それを体現してきたジャニーズの彼らなら、きっと笑わないはずです。
著者プロフィール
霜田明寛(しもだ あきひろ)
1985年東京都生まれ。東京学芸大学附属高等学校を経て、2009年早稲田大学商学部卒業。文化系WEBマガジン『チェリー』編集長。『マスコミ就活革命〜普通の僕らの負けない就活術〜』(早稲田経営出版)など、3作の就活・キャリア関連の著書がある。最新作は、ジャニーズタレントの仕事術とジャニー喜多川の人材育成術をまとめた『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)。日々の仕事や映画評、恋愛から学んだことなどを発信するネットラジオvoicy『霜田明寛 シモダフルデイズ』も話題に。Twitter。
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