具材人気トップ5発表 ファミマ新作おでんは「つゆ」がおいしい:人気1位は?
ファミリーマートが2019年度のおでんを発売する。今年はつゆを刷新。後味にこだわり。具材の「つゆ染み」にも改良を加えた。また、店舗の負担軽減や食品ロスにも踏み込んだ。
ファミリーマートは8月20日、「おでん処」として展開する「ファミマのおでん」(2019年度版)を発売する。
今年は「つゆ」を刷新。これまでのファミマのおでんは、食べた瞬間に感じるかつお節の風味が特徴だったが、今年は「後味」を重視するお客の声にも応えた。従来の「焼津産焚き納屋式製法鰹節」「北海道産真昆布」と「丸鶏」に野菜のだしを加え、後味にもしっかりうまみが残るように改良。また、各地の食材や嗜好(しこう)に合わせ、全国を7つの地域に細分化。それぞれの地域に合わせてつゆの味を変えており、「ご当地」の味を楽しめる。
新しくなったつゆに合わせて具材も改良。「つゆ染み」と「つゆの絡み」に注力した。
「人気がダントツ1位」(開発担当者)の「厚切り大根」(税別79円)は、つゆがしっかり染み込むように隠し包丁を入れた。35ミリという厚さだが、中までしっかりつゆが染みている。
人気2位の「こだわり味付たまご」(同84円)は、担当者によると、お客から「黄身がぼそぼそする」との声が多かったという。そこで、調味料を見直した。中までしっとりするように改良し、大根と同じく味が染みるよう工夫した。
担当者によると、人気ランキングの3位以降は、白滝、こんにゃく、厚揚げと続く。その中で人気5位の「厚揚(絹)」(同93円)は、中の豆腐を柔らかくすることで、つゆ染みではなく「つゆとのブレンド」を重視した。
注文後に調理する「レンジアップおでん」も展開へ
今回の新商品発表会では、店舗の負担軽減や食品ロスの問題にも踏み込んだ。
商品のパッケージに「具材推奨配置図」を記載し、迷わずに仕込みをできるようにした。ただし、「どの具材がよく売れるかは店舗によって異なる」(担当者)という背景から、配置はあくまで店舗の裁量に任せる。
また、これまで煮込む時間が長くなった具材が煮崩れしたり、つゆが染み込みすぎて変色したりしていた問題には具材の見直しで対応。詳細な説明はなかったが、販売可能時間を1時間程度伸ばすことに成功した。加えて、今後は注文が入ってからレンジで調理する「レンジアップおでん」の販売も行う。20年1月から全国1万6469店舗(2019年7月31日時点)のうち6000店舗ほどで展開し、10%ほどの廃棄率改善を見込む。
競合のローソンでは、おでんの女性購入率が高いことから、女性客に注目した商品が目立つ。担当者によると、ファミリーマートも、カロリーが低く、ヘルシーな点から女性人気が目立つという。また、最近のおでんの買われ方としては、「昼食や夕食時のおかずとして、何個かまとめて買われるのが目立つ」と話した。18年度は暖冬の影響もあり、売り上げは前年度割れとのことだったが、今年は巻き返しとなるか。
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