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EVにマツダが後発で打って出る勝算池田直渡「週刊モータージャーナル」(4/7 ページ)

マツダが打ち出したEVの考え方は、コンポーネンツを組み替えることによって、ひとつのシステムから、EV、PHV(プラグインハイブリッド)、レンジエクステンダーEV、シリーズ型ハイブリッドなどに発展できるものだ。そして試乗したプロトタイプは、「EVである」ことを特徴とするのではなく、マツダらしさを盛ったスーパーハンドリングEVだった。

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動力源は手段に過ぎない

 社会から与えられた課題は環境だが、そもそもマツダは何を作りたいのか、そこがはっきりしているところがマツダらしい。環境という外的要求に応えつつ「そもそもマツダ車とは何なのか?」という軸が揺らいでいない。

 それは「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」で明確に定義されている。「私たちマツダは、美しい地球と心豊かな人・社会の実現を使命と捉え、クルマの持つ価値により、人の心を元気にすることを追究し続けます」


マツダの「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」

 あえて説明するまでもないだろうが、環境に貢献しつつも「人馬一体」を追求して、「クルマがあると人生が充実する」という価値を追究し続けるということだ。

 「良いクルマとはEVである」とか「良いクルマとは内燃機関車両である」という考え方は、目的と手段が入れ替わっている。マツダにとっては「環境負荷の低減と同時に、人馬一体が味わえるクルマ」が良いクルマであり、推進動力に何を使うかは手段に過ぎない。もちろんその手段にはメリットとデメリットがあって、それぞれに優れているところがある。

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