70代がドローンで田んぼをチェック ファミマも参加する岡山県のドローン実験が目指す未来とは?:スマート農業
岡山県の和気町で実施するドローン実験にファミリーマートが参加。同実験では商品の配送以外にも、林業・農業へのドローン活用を目指す。主催者の行うドローンスクールには70代の受講生もいるという。
ファミリーマートは9月30日、岡山県和気町で行われるドローンを活用した荷物配送検証実験に参画すると発表した。同実験は、過疎地域や離島における「買い物難民」への支援や、医薬品の配達、林業・農業などへのドローン展開を検証するもの。「和気町ドローン物流検証実験協議会」が10月1日から2020年1月末まで行う。同協議会は18年にも同様の実験を行っており、前回時にもファミリーマートは参加していた。
同実験は総務省の「IoTの安心・安全かつ適正な利用環境の構築(IoT利用環境の適正な運用及び整備等に資するガイドライン等策定)」の一環として実施する。和気町と、ドローンスクールなどを展開するFuture Dimension Drone Institute(FDDI、岡山県和気町)が中心となり20年の実現を目指す。
配送実験では、対象地区を3地区に拡大。拠点から10〜30キロ圏内にある各地区へ、ドローンが自動で飛行して物資を運ぶ。基本的には1日1便で、火・木・金の週3日で対応する。ファミリーマートからは、おにぎりや弁当などの食品や日用品などが対象となる。また、地元スーパーからは生鮮食品などの配達も行う。
ドローンを使った商品の配送は、楽天が既に展開している。神奈川県横須賀市の猿島へ、対岸にあるスーパーから商品を配送。19年7〜9月まで、週3日受け付けていたが、数十件の注文があったという。
70代がドローンを操縦
FDDIの行うドローンスクールには農業を営む人も通っている。農協に勤める人が多いが、中には70代の受講生もいるという。ドローンを使った農業では、作物を生育状態ごとにカラーリング。ドローンから田んぼの状態を確認し、例えば赤色であれば十分に育っており、青であれば生育不良である、といったようにチェックする。
最終的には、農耕地をドローンが巡回して害獣を駆除したり、薬剤を散布したり、また橋場や鉄塔の点検などを担ったりさせることを検討している。
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