価格がコロコロ変わる! ビックカメラが「電子棚札」を導入したら何が見えてきたのか:上げるか下げるか「値決め」最前線(2/4 ページ)
ビックカメラでは自動で価格が変わる「電子棚札」の導入を進めている。全店に展開する予定で大手チェーンでは珍しい動きだ。実際に導入してどんな効果が出てきたのか、店舗に行ってみた。
登録は簡単
商品情報の登録はどのように行うのか。大下氏に実際に見せてもらった。まず、手元にある業務用スマホで電子棚札についているシリアルコードを読み取る。次に、商品のバーコードを同様に読み取り、最後に棚札用のリモコンでいくつか操作をする。すると、店内のアクセスポイントと電子棚札がワイヤレスでつながり、自動的に価格が更新されるようになる。慣れれば1分もかからずできそうだ。
ビックカメラの店内に陳列されている商品の価格は、基本的には全国一律だ(競合店の動向などを見つつ、エリアごとに価格が変わることはある)。また、本部からの指示をもとに、1日に何度か商品の価格が変わる。電子棚札を導入する前は、どのようにして棚札を変えていたのだろうか。
本部から価格変更の指示が業務端末に入ると、店舗の担当者は該当する商品が店内にあるかを確認する。商品があった場合、専用端末でプライスを作成し、プリンタで出力。ハサミで切ってから店内に展示していた。大下氏によると、電子棚札の導入によって1日に2〜3時間程度かかっていた値札の変更作業がほぼゼロになったという。同店では、空いた時間を接客や商品管理に充てられるようになった。
電子棚札がピカピカと光り出す
店内を歩いていると、電子棚札に付いている小さなライトがピカピカと光り出した。これは、買いたい商品の在庫がある店舗をお客が探し、店舗での受け取りが可能となる「ネット取り置きサービス」と連動しているものだ。お客からオーダーが入った商品を速やかにピックアップできるように、電子棚札のLEDライトを点滅させているのだ。店内にある全ての商品の種類や場所を熟知している店員ばかりではないので、探す時間を短縮できる。
このように、電子棚札は店内作業を効率化させる役割を担っている。
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