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マツダのEVは何が新しいのか?(後編)池田直渡「週刊モータージャーナル」(3/4 ページ)

「MX-30は魂動デザインなのか?」。答えはYesだが、第7世代の陰影デザインは、MX-30には緊張感がありすぎる。そこでさらに「陰影」自体も取り去った。そこに残ったのは優しくて健全なある種の健康優良児のような姿だった。

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 ただこれを徹底するには、Aピラーの付け根をサイドウインドー下端と本当は揃えたかったのだが、そこの高さを揃えるとノーズ部分の力感が不足して弱くなりすぎる。SUVにとってフロントのたくましさは重要な要素なので、そこはボンネットラインをAピラー部分でZ字状に折り返して幅木の役割を持たせることにした。

 それを受けてCピラーにはメッキのガーニッシュが入る。リヤサイドウインドーの後端の形を見れば明らかなように、ここはあとから思いつきでガーニッシュを入れたのではなく、デザインのかなり根幹の部分で、上下を繋ぐ糊代としての機能が与えられているのだ。


ガーニッシュが入ったCピラー

 ノーズ部も、CX-30に比べて穏やかに仕立てられている。例えばヘッドランプはCX-30ではキリッとした切れ長のつり目だが、MX-30ではもっと穏やかでつぶらな印象。メッキのガーニッシュも廃止して、塗色部分を推し出し、薄い縁取りが作り出す緊張感を排除した。

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