フリーランスにも「所得補償」や「健康診断」を IT人材エージェント各社がサービスを充実:増えるフリーランス人口(1/2 ページ)
雇用制度の変容により、増加しているフリーランス人口。ランサーズの調査では、2015年から2018年にかけてフリーランス人口が22.6%増の1119万人まで増えている。一方で、フリーランスが困っているのが「収入」と「社会保障」だ。従来は案件の提供をメインに行っていたエージェントでも、こうした背景を受けて福利厚生を充実させつつある。
人口動態の変化により、終身雇用制度が崩壊しつつある中で、キャリアに関する考え方は変容を続けている。中でも、会社に勤めないフリーランスが増えている。クラウドソーシングを手掛けるランサーズ(東京都渋谷区)発表の「フリーランス実態調査2018年版」によると、フリーランス人口は18年時点で1119万人を数え、15年からの3年で22.6%の増加。また、フリーランスに関する経済規模は20.1兆円と、17年から18年にかけて9%の伸びを見せている。
フリーランスの多くが「収入の安定性」で悩んでいる。会社勤めとは違い、毎月安定的に給料が支給されるわけではないので、日々自分で仕事を見つけてこなければならない。こうした背景から、仕事の紹介や契約締結などを代行してくれるエージェントサービスを活用するフリーランスも少なくない。
また、収入の安定性とともにフリーランスを悩ませるのが「バックオフィス業務」だ。プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が発表した「フリーランス白書 2019」によると、フリーランス活動を続ける上で障壁となっているものとして最も多く回答されたのが「収入がなかなか安定しない」(60.9%)。2位は、「経理などの庶務・バックオフィスが煩雑」(36.8%)だった。
こうした背景を受けて、主にIT人材のエージェントサービスで、フリーランス向けのバックオフィス業務や福利厚生を充実させる動きが出始めている。
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