首里城近くの飲食・土産店も大ダメージ 売り上げは(1/2 ページ)
首里城火災から21日で、3週間が経過した。わずかながら観光客も戻りつつあるが、火災前と比べ、首里城への滞在時間は大幅に短くなった。周辺の土産品店や飲食店などへの客足も遠のき、売り上げが9割近く激減した店舗も。
首里城火災から21日で、3週間が経過した。規制されていたエリアも一部が開放され、わずかながら観光客も戻りつつある。ただ、火災前と比べ、首里城への滞在時間は大幅に短くなった。周辺の土産品店や飲食店などへの客足も遠のき、売り上げが9割近く激減した店舗も。売り上げ減は雇用にも影を落とす。従業員への給与の支払いに支障をきたし、やむを得ず自宅待機や時短勤務を指示する事業者も出てきている。(政経部・仲本大地)
首里城周辺の事業者によると、10〜12月にかけて、修学旅行生やクルーズツアーの観光客の多くが首里城を訪れる。例年、この時期に年間の売り上げは、ピークを迎えていた。
首里城に隣接する飲食店などでつくる「かりゆし観光事業協同組合」の関係者によると、ある店舗では1日当たりの売り上げが多い日には30万円程度あったが、火災後は8割以上減少したという。
「商品を仕入れても売れない」。別の土産品店では客足が遠のき、前年11月に220万円だった商品の仕入れ代金を85%も減らすなど、影響を色濃く受けた。
両店とも、通常は4〜5人体制で店舗運営をしているが売り上げ減に伴い、営業時間を半分に短縮。店舗運営は2人体制とし、従業員は時短勤務を強いられているという。
30年以上商売している60代の女性店主は「長年店舗を支えてきた従業員に対して心苦しい。事業の維持や給与を支払うためにはやむを得ない判断だった」と明かした。
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