「マイルドハイブリッドの効果はちゃんと出てます」 マツダ藤原副社長インタビュー(4):池田直渡「週刊モータージャーナル」(2/7 ページ)
マツダの戦略が分岐点にさしかかっている。第2四半期決算の厳しい数字。第7世代の話題の中心でもあるラージプラットフォームの延期。今マツダに何が起きていて、それをマツダがどう捉え、どう対応していくつもりなのか? その全てを知る藤原清志副社長がマツダの今を語る。そのインタビューを可能な限りノーカット、かつ連続でお届けしよう。
藤原 やらないと、今の第7世代の新しいMAZDA3やCX-30のようなものはできないです。環状構造から変えないと、路面から入ってくるNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)に対するあの感じは変えられないので。
池田 藤原さんだから正直に言いますけど、横浜のマツダR&Dセンターで、MAZDA3からMAZDA6に乗り換えたら、ちょっとトラックっぽかったんですよ。重さを感じるのと、体感的に重い割にボディがよれる。ただ、もう自分でも記憶が定かなだけに変な感じなんですけど、アテンザ出たときは、うわ、ボディ硬えなって思ったんですよ。
一同 (笑)
池田 思ったんです、あのときは。だけど第7世代を体感した今乗ると、全然印象が違う。だからやっぱ第7世代すごいんだなっていう。
藤原 だから、7世代でわれわれが見つけた技術を、どうやって入れていくかっていうのをやらなくちゃいけない。それはやらせていくんです。
池田 もし今、もう一つ前、2代目のアテンザとか乗ると、どうなっちゃうんでしょうね、いったいね。
藤原 ねえ(笑)。
池田 恐ろしいですよね(笑)。
藤原 いや、本当に。だから、その進化はすごいものがあると思うんですよ、なので、それを第6世代にどうやって入れるかっていうのは今、必死にやらせてまして。
池田 年次改良を、きっちりやっていくしか多分ないですよね。
台数的に一気に広げていくには、経営的にリスクがある
藤原 ないです。逆にいうと、新しいラージのほうを全モデルに一気に切り替えていくのはリスクが高いと思っているので。例えば、2012年に出た初代CX-5って、実は最初出した時、やっぱりリスクがあると思ったんです。あの時、SUVというセグメントはそれほど大きくなく、国内マーケットなんかほとんどなかった時代ですから。
池田 あれが第6世代というか、マツダの改革の始まりでしたしね。
藤原 いろいろ未知数でしたから、台数的にもすごく少ない数で立ち上がっているんです。で、徐々に徐々に増えていって、年間50万台ぐらい作るようになったんです。
池田 小さく産んで大きく育てたということですね。
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