「マイルドハイブリッドの効果はちゃんと出てます」 マツダ藤原副社長インタビュー(4):池田直渡「週刊モータージャーナル」(3/7 ページ)
マツダの戦略が分岐点にさしかかっている。第2四半期決算の厳しい数字。第7世代の話題の中心でもあるラージプラットフォームの延期。今マツダに何が起きていて、それをマツダがどう捉え、どう対応していくつもりなのか? その全てを知る藤原清志副社長がマツダの今を語る。そのインタビューを可能な限りノーカット、かつ連続でお届けしよう。
藤原 そうです。ラージ群もそのようにやっていかないと。非常に可能性の大きい商品ではあるんですけど、台数的に一気に広げていくには、経営的にリスクがあると思っているので、そこをじっくりゆっくり上げていく。その代わり、現行商品をちゃんと改良していこうと。まあ難しいことなんですけど、それしかないかなと。
池田 基本的にここの5年、もうちょっとかな、10年近く、マツダがやっていることに関しては、毎回、ああ、すごいなって思うんですよ。ただ、残念ながら、世の中の向かい風がびゅって必ず吹いてきちゃうっていうね。
藤原 (笑)
池田 その巡り合わせの悪さみたいなものがいろいろあって、今回もブラグインハイブリッド(PHV)っていう時代がきてなければラージにすっと移行できたんだけれども、またもや時代の向かい風となってしまったってことですよね。
藤原 そういうことも起きる中で成功するには、ラージ自体は抜群の商品力を持たないといけないと思っているんですね。CX-5が出たときって、2.2リッターのディーゼルエンジンのあの商品力は、皆さん驚いたと思うんですよね。
池田 初代CX-5は斜に構えたうるさい人たちが、みんな一斉に評価しましたからね。
藤原 ですよね。2012年のCX-5はね。何だ、これはっていう感じだったでしょ? よかったですよね。ちょっと荒々しかったですけどね。
池田 あのときは、SUVがまだ世の中的にピンときてなくて、まだトラックの仲間っていう感覚がみんなの側にあったから、うーん、いいとは言われても、この車型かっていう戸惑いは正直ありました。
藤原 でしょ? だから、すごく台数少なめで始めたんですよね。だけど、結局ピークでは50万台もいきましたから。やっぱり徐々に徐々にいくしかないかなと。ただ、次の商品もあれと同じような驚きを持っていただける商品を作らなくちゃいけないとなると、横置き4気筒では難しいかなと思うので、もう縦に置いて6気筒で。
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