「マイルドハイブリッドの効果はちゃんと出てます」 マツダ藤原副社長インタビュー(4):池田直渡「週刊モータージャーナル」(4/7 ページ)
マツダの戦略が分岐点にさしかかっている。第2四半期決算の厳しい数字。第7世代の話題の中心でもあるラージプラットフォームの延期。今マツダに何が起きていて、それをマツダがどう捉え、どう対応していくつもりなのか? その全てを知る藤原清志副社長がマツダの今を語る。そのインタビューを可能な限りノーカット、かつ連続でお届けしよう。
(ディーゼルは)必ず戻ってくる
池田 多分ラージのプラットフォームはFRにして、直6っていうのは、すごく正しいと思うんです。ただ、ひとつだけ怖いなと思っているのは、ディーゼルの直6なんですよね。これは、もうまさに世の中との戦いじゃないですか、どっちへ転ぶか。ここはどう見られているんですか。
藤原 もうやらざるを得ないと思って。でも、(ディーゼルは)必ず戻ってくると思っているんです。特にヨーロッパの人には、ディーゼルには簡単に止められないだけの商品価値はあると思ってます。
池田 ディーゼルは死なずですか?
藤原 彼らがヨーロッパ中を、例えばドイツへ出張するとすると、PHVで一生懸命頑張っても、やっぱりディーゼルにはかなわないんですよ。ディーゼルで出張すると、1回満タンにすると1000キロ走るわけじゃないですか。それもあのトルクで、アウトバーンをばーんと走って。彼らは電車で行かないし、飛行機で行かないし、びゃーんとクルマで行っちゃうわけですね。それは今のPHVでできるかっていったら、できないんですよね、やっぱり。重たいものを積んでいるので。
池田 高速巡航でのアドバンテージはディーゼルだと。
藤原 ちょろちょろ走るならいいんですが、ビジネスの出張なんていうのは無理です。それで、必ずディーゼルに戻ってくる気がしてならないんですよね。
池田 ドイツの人にとって、クルマ好きだと、ディーゼルじゃないとみたいな空気があるじゃないですか。
藤原 クルマ好きというよりも、長距離走る人にとってですかね。
池田 一方で、例えば、ポルシェやボルボがディーゼル撤退とか、そういう流れもあって。あと、この間のグレタさんの国連演説で、アンチ化石燃料ブームがヨーロッパで火がついちゃって、非現実的で足元を見ない理屈だとはいいながら、さすがに看過できない流れではあるじゃないですか。
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