「マイルドハイブリッドの効果はちゃんと出てます」 マツダ藤原副社長インタビュー(4):池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/7 ページ)
マツダの戦略が分岐点にさしかかっている。第2四半期決算の厳しい数字。第7世代の話題の中心でもあるラージプラットフォームの延期。今マツダに何が起きていて、それをマツダがどう捉え、どう対応していくつもりなのか? その全てを知る藤原清志副社長がマツダの今を語る。そのインタビューを可能な限りノーカット、かつ連続でお届けしよう。
藤原 いや、すんなりと流れに乗るとは思えないです。欧州サイドは、また新しい概念を出してきますよ。たぶんLCA(ライフサイクルアセスメント:クルマの生産から利用を経て廃棄するまでのトータル環境負荷)でしょう。
池田 つまりLCAが、当面彼らの最後の武器だと?
藤原 LCAで考えた瞬間に、環境貢献技術の順位が変わってきます。
池田 バッテリー生産をLCAの負荷で見ると、むしろディーゼルの方が良いという理屈になるわけですか? でもフォルクスワーゲンも今は言えないですよね。ディーゼルゲート事件の反省だと称して、EVへ投資している最中ですから。そうせざるを得ない状況を作ったのはフォルクスワーゲンなんですから。
藤原 今はEVに投資しないと認めてもらえないでしょうけど、何年か後には、LCAで考えるべきって言い出すはずなので。
池田 うーん。しかし仮にディーゼルを再度復権させるとすると、本当はディーゼルが米国で売れると変わるんですよね。アメリカ人は食わず嫌いなだけで、特性としては絶対ディーゼルのフィーリングは好きなはずです。低速の蹴り出し感があるし。
藤原 絶対アメリカ人は好きなはずですね。
藤原 好きなやつがいっぱいいて、ピックアップトラックなんかは、みんな一生懸命ディーゼルやってんですよ、GMもクライスラーもフォードも。みんなディーゼル頑張ろうとしているんですよ。だから結局、好きなんですよ。
池田 V8っぽさがありますからね、ディーゼルにはね。
藤原 あります、あります。そういう良さは欧州では一度認められた。私は帰ってくると思ってますし、ディーゼルの良さは必ずあると思っているので。
池田 そこを狙うのが第2ジェネレーションのSKYACTIV-D。 これは何かヒントぐらい言えたりします?
藤原 燃焼が少しよくなるぐらいとかいうふうに思っていただいて(笑)。
池田 ダメか(笑)。ここはさすがに、いかに藤原さんでも口は滑らさないだろうなと。
藤原 (笑)
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