インタビュー
1万7000人の新卒が殺到する中小企業社長が語る、優秀な人材の集め方(3/3 ページ)
社員20人の新興企業ながら、新卒採用に学生が殺到することで注目を集めるLegaseedの近藤代表に、人材採用のヒントや日本企業の課題を聞いた。
―― いろいろとお話を伺うと、確かにその通りだと感じることばかりです。新卒採用の問題も、解決策も明確です。それでも、ほとんどの会社が実行に移せていない理由はどこにあるのでしょうか?
近藤 変な常識にはまっているのです。ただ、常識を変えるにはそれ以上の代替策が必要です。「筆記と面接やめましょう」「リクナビ、マイナビやめましょう」「その代わりに行動を見る選考に変えましょう」「社員を巻き込んで選考をやりましょう」。そうなると多くの場合が踏み切れないんですよね。
イノベーションは「安全」や「普通」といった「常識」の外にあります。しかし、安全の反対は危険、普通の反対は変、常識の反対は非常識となると、そっちのほうがいいとは思えないのです。そこで、「安全の反対は冒険かな?」「常識の反対は新常識や超常識を作ればいいな」と思ってみる。
自分たちがワクワクしていないのに、人はひきつけられません。採用チームで経営者も含めて「こういう採用活動ができたら、自分たちにとっても来た学生にとってもよかったとなるよね」とワクワクしていると、本当に人は集まってきます。たったそれだけですが、それがとても重要なのです。
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