トップ3は関西勢が独占 外国人観光客がナビ検索した人気スポットは?:G20サミットで注目
「2019ナビタイム スポット検索ランキング」によると、外国人観光客が最も検索したスポットは「大阪城天守閣」。2位は「鹿苑寺(金閣寺)」、3位は「奈良公園」となり、トップ3は関西のスポットが独占した。
ナビゲーションサービス「NAVITIME」などを提供するナビタイムジャパンが発表した「2019ナビタイム スポット検索ランキング」によると、外国人観光客が最も検索したスポットは「大阪城天守閣」(大阪市)だった。2位は「鹿苑寺(金閣寺)」(京都市)、3位は「奈良公園」(奈良市)となり、トップ3は関西のスポットが独占した。
スポット検索ランキングは、NAVITIMEや訪日客向けナビゲーションアプリ「Japan Travel by NAVITIME」など、ナビタイムジャパンの国内向けサービスにおける19年1〜10月の検索データを集計して決定した。
外国人観光客による検索では、2年連続で大阪城天守閣が1位になった。大坂夏の陣から400年の2015年を機に、観光客数が増加している。戦国武将の兜(かぶと)の試着体験などで気軽に日本らしさを味わえることに加え、フリーWi-Fiスポットも充実している。19年は、G20サミットが大阪で開催され、大阪城を背景に各国首脳の記念撮影が行われたことでも注目された。
2位の鹿苑寺(金閣寺)は日本を代表する建造物として国外でも知名度が高い。多言語対応によって情報収集もしやすいという。3位の奈良公園は、世界遺産などの歴史的文化遺産が集中している。公園内のシカとのトラブルを防ぐため、「The deer in Nara(奈良のシカ)」という英語の解説動画も配信している。
前年のランキングで2位だった「東京タワー」(東京都港区)は4位に後退。5位「伏見稲荷神社」(京都市)、6位「道頓堀」(大阪市)、7位「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(同)、8位「清水寺」(京都市)、9位「天保山マーケットプレース」(大阪市)と、関西のスポットが続いた。「東京ディズニーランド」(千葉県浦安市)は前年の5位から順位を落とし、10位だった。
11位以降では、「富士山」(11位、山梨・静岡県)、「チームラボ ボーダレス」(16位、東京都江東区)が圏外から入ったほか、「錦市場」(13位、京都市)、「黒門市場」(17位、大阪市)がランクアップ。外国人観光客によく知られているスポットがランキングに入った。
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