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今年の「中国人が日本で行った場所・したい事」ランキング “マニア化”顕著に:中国マーケティング最前線(2/2 ページ)
今年の「中国人が日本で行った場所・したい事」をSNS投稿から分析、ランキング化した。最上位が定番化する一方でよりマニアックな「コト消費」傾向が顕著に。
「したい事」では「聖地巡礼」が浮上
次に「日本でしたいこと」の投稿で挙げられた体験やイベントのランキングでは、やはり「買い物」「日本料理を食べる」「温泉」といった定番が上位に入った。10位以内を見ると割と人気の体験が固定化しつつある一方、もう少し下の項目を分析すると、やはりこちらでもちょっとマニアックな体験・イベントが前年よりさらに浮上する結果となった。
例えば6位の「桜を見たい」、10位「ドラマ、映画、アニメの聖地巡礼」などが代表的だ。日本のお花見人気は専用ツアーが組まれるなど例年人気で、聖地巡礼も以前から中国人訪日客の目的の1つになっていた。ただ、より「ベタ」な観光目的を押しのけて上位に食い込むほど、中国人が日本に求める体験はより細分化され、マニアックになってきたようだ。
他にもアジア圏で実は評価の高い「美容院」が11位に入っている。「外国観光中にわざわざ髪を切るの……」と思えなくもないが、分かりやすい観光ツアー内容でなく、流行や個人の好みに沿った「コト消費」を日本で体験したがる中国人が、依然として増加していると言えそうだ。
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