20代女性投資家の41%が、2019年に「投資デビュー」
老後2000万円問題などの問題提起もあり、これまで投資に無縁だった若年層が関心を持った2019年。スパークス・アセット・マネジメントが実施した調査によると、20代女性投資家の41.2%が、今年投資を始めた「投資デビュー組」だったことが分かった。
老後2000万円問題などの問題提起もあり、これまで投資に無縁だった若年層が関心を持った2019年。スパークス・アセット・マネジメントが実施した調査によると、20代女性投資家の41.2%が、今年投資を始めた「投資デビュー組」だったことが分かった。
投資家全体でみると、投資デビュー組の比率は14%。男女問わず、若年層ほど2019年から投資を始めたという人が多く、関心が高まった成果がうかがえる。
一方で、投資経験者のうち21%が投資を離脱している。その内訳を見ると、投資開始から3年以下でやめてしまった人が44.8%にのぼり、引き続き、長期投資が根付いていない状況だ。
「ポイント投資」は昨年から9ポイント上昇
注目を集めるポイント投資については、投資家の24.8%が「している」と回答。その比率は若年層ほど高く、20代では43.5%に達した。18年の調査結果と比較すると、ポイント投資を行っている人の割合は9ポイント上昇しており、すでに取り組んでいる人は多いことが分かった。
同じく注目を集めたロボアドバイザー投資については、していると答えた人は8.2%に留まった。34.8%が利用意向を示したものの、普及はこれからとなっている。また、ソーシャルレンディング投資については、5.1%が行っていると回答。こちらも、若年層ほど利用率や利用意向が高く、非伝統的な投資手法に関心を持っている様子がうかがえる。
投資している金融資産の種類では、日本株式が67.7%となりトップ。投資信託(49.9%)、外貨(18.9%)、外国株式(13.2%)と続いた。20代男性においては、仮想通貨へ投資している人が24.7%に達しており、他年代に比べて高い。
本調査は、ネットエイジアリサーチのパネル内投資経験者1000人に、インターネットで行われた。有効回答から男女、年代別が均等となるよう抽出している。
関連記事
- 投資を始める分岐点、年収と資産「500万円の壁」は崩れるか?
現在の年収レベルや、資産の運用で老後資金を果たして作れるか。これまで、「500万円の壁」と言われてきたものが、積み立て投資の普及などにより、変わってくるかもしれない。フィデリティ投信の調査より。 - ビットコインなど暗号資産の保有経験者は7.8% 日銀調査
日銀が行った調査によると、ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)を入手したことがある人は7.8%に上った。利益が出た人が18%なのに対し、損失が出た人は31%となった。また、暗号資産保有経験者の金融リテラシーは平均よりも低く、自己認識とのギャップが大きいことも分かった。 - 高まる資産運用意識 お金があっても踏み出せない理由
2019年夏の「老後2000万円問題」を契機に、資産運用意識が高まっているようだ。メットライフ生命が実施した調査によると、資産運用意向のある人は51.0%と18年の調査よりも3.5ポイント増加した。しかし、実行している人は26.2%と前年から0.5ポイントの伸びに留まっている。 - ポイ活は稼ぐから増やすへ 利息4%のポイント投資は広まるか?
ポイントを投資することで、4%の利回りを得られる「PeXポイント投資」が好調だ。累計投資額が3億円を突破し、毎月5000万円程度の新規投資案件が動いている。現状と、ポイントを使って投資することの課題は何か。運営するVOYAGE MARKETINGに聞いた。 - 老後2000万円問題はピンチかチャンスか
老後資金が年金以外に2000万円必要という金融庁レポート。国民の間では「年金だけでは足りないなんて、いまさら言われなくても当然」といった覚めた意見や、「これを機に資産運用を始めなければ」という意見も。資産運用サービス各社は、ユーザーの関心が高まっているのを肌で感じている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.