コラム
2020年3月14日のダイヤ改正、関東圏の鉄道はどう変わる?(5/5 ページ)
この時期になると、JR各社とJRに乗り入れている各社のダイヤ改正の発表が行われる。次回のダイヤ改正(20年3月14日)で、関東圏の鉄道はどのように変わるのか。
東武・小田急・メトロもダイヤ改正
私鉄で注目なのは東武鉄道だ。東武アーバンパークラインは、全線での急行列車の運転を開始する。それにともない、柏〜船橋間で所要時間を最大で11分短縮、大宮〜船橋間で最大16分短縮となる。
全線で急行列車が運転できるようになった理由として、逆井〜六実間の複線化が完了したことが挙げられる。これにより運河〜柏〜船橋間で急行運転を行うことが可能になった。単線区間の春日部〜運河間は、全列車が各駅に停車する。
また乗換駅で終電繰り下げを行い、通勤向け特急の「アーバンパークライナー」には柏発が新設される。これにより、郊外エリアで暮らす人たちにとって使いやすい鉄道となることだろう。
東京メトロ千代田線を介してJR東日本常磐緩行線と接続する小田急電鉄は、JRと同時期にダイヤ改正を行う。今回のダイヤ改正では、朝ラッシュ時間帯の各駅停車が全列車10両になり、輸送力が拡大する。
東京メトロも、東西線や千代田線でダイヤ改正を行う。JRなどのダイヤ改正にあわせた形だ。
今回のダイヤ改正の目玉は、中央線関連の深夜・早朝時間帯の輸送体系の変更である。また東武アーバンパークラインのダイヤ改正も、複線化という抜本的な改良でなしとげられたものである。
今後、他の鉄道事業者も3月14日にあわせたダイヤ改正の発表を行う。また京王電鉄は2月あたりの改正を予定しているだろう。改正で列車ダイヤがどのように変化するのか、楽しみだ。
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