連載
売れるに決まっているダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズ:池田直渡「週刊モータージャーナル」(4/8 ページ)
一瞥(いちべつ)したときから「これは間違いなく売れる」と思ったが、案の定その通りで、正味1カ月に満たない11月の車名別販売記録で、堂々4位の7484台(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)。しかも受注だけで見れば、発売後1カ月の12月4日時点でなんと驚きの3万2000台(トヨタ自動車発表)。全盛期のプリウス並みの売れ方である。
正しいポジション
さて、クルマに乗り込んでみる。DNGA第2弾であるこのロッキー/ライズにおいて、最も危惧していたのはペダルオフセットだ。すでに、ダイハツは軽自動車からBセグメントまで基本的に同じ設計を用いると発表している。こうしたケースではスケーラブルに、つまり拡大/縮小ができる可変代を取り、固定して動かさない部分と変化させる部分をあらかじめ織り込んで設計するものだ。
そして一般的にはバリエーションシャシーはフロントのバルクヘッド(エンジンルーム隔壁)を共有するケースが多い。人体でいえばここは骨盤のようなもので、これにさまざまな、例えばフロアとかエンジンルームとかピラーなどが建て込まれてシャシーが完成する。だからバルクヘッドは本来可変にしにくい部分だ。
もしバルクヘッドが軽自動車からBセグメントまで全て固定で展開されるとしたら、DNGAの全車種が軽自動車並みのオフセットを抱えることになる。だからそこが非常に気になっていたのだ。
結果からいえば、筆者の心配は杞憂(きゆう)だった。ステアリングもペダルも、ボディ外寸を考慮する限りは会心の出来といっていいだろう。オフセットを気にする必要はない。
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