グローバル企業の多くはSDGsへの対応で、2025年までにパッケージリサイクル100%を掲げるなど、世界はプラスチックフリーへの転換期を迎えている。そんな社会背景のなか、都内で最多の野菜直売所が存在する練馬区において、350年続く農家である白石農園が「プラスチック包装を行わない野菜販売」を実践している。
この実証実験は、ノウ(東京都練馬区)が白石農園の協力のもと、エディブルインク(食べられるインク)を活用して行われた。
具体的には、原材料に水、グリセリン、エタノール、クエン酸に食用色素を加えてできたイタリア製の「食べられるインクのペン」であるフードペンを用い、市場に出回らないようなサイズ、規格の野菜に、ステンシルの技法で文字を転写したり、顔のイラストを書いたりして販売。包装を使わず消費者に気軽に手に取ってもらうのが狙いだ。
また、練馬区の野菜直売所を巻き込んだ環境活動を目指し、共通アイコンとして「脱プラスチック販売所 やさいやさん」の看板を制作。練馬区の古民家で出た廃材を活用し、黒板描きアーティスト、チョークボーイ率いる手描き集団「What a Hand-Written World!(すばらしき手描きの世界)」略して「WHW!」による手書き看板を設置した。
今回作成した看板や野菜の販売アイデアは、今後、練馬区の協力農家の直売所にも実践していく予定だという。
関連記事
- 食品ロス削減推進法スタート 食品ロスは減らせるのか?
2019年10月から食品流通業界では注目の法律である「食品ロス削減推進法」が施行された。業界の取り組みは奏功するのだろうか? - 緑色の麺は「7年越しの悲願」 幸楽苑とユーグレナが開発した「サステナ食」とは?
幸楽苑がユーグレナと共同開発のつけめんを発売。最大の特徴は緑色の麺。8月20日から期間限定で9月1日まで販売。期間中の売り上げ目標は15万食。 - 「奇跡のウナギ缶詰」物語――“日本一の防災”目指し始まった「町おこし」
高知県の黒潮町缶詰製作所で作られている「奇跡のウナギ缶詰」を巡る物語――。 - 2019年のインスタ映えスポットランキング SNS投稿データを分析した結果は?
2020年は「エモーショナル」な場所がインスタ映えスポットに。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.