ガイアックス(東京都千代田区)は、応援メッセージを送るだけで、個人や団体に応援ポイント(チア)を送ることができるサービス「cheerfor(チアフォー)」のオープンβ版を一般公開した。ガイアックスによると、ブロックチェーンを活用して誰でも好きな人に応援を届けるサービスは日本初の試みという。
応援サービス「cheerfor」では、Twitterアカウントを用いて、お金を使わずに誰でも個人や団体に“応援”を送ることができる。実際に送られた応援ポイントは、cheerfor内の各種支援サービスの利用にあてられる。
「チアが何に使われたか」はお礼のメッセージとして応援する人に通知されるため、支援サービスの認知拡大につながる。さらに、応援者にとっては、親しみや憧れを持っている応援相手が使うサービスは特別な意味を持つため、よりポジティブな認知が高まることが期待される。
cheerforは、ALISが開発したブロックチェーンベースの投げ銭APIのソースコードをベースにして開発された。ブロックチェーンを活用するメリットは3つあり、1つはデータの真正性。ブロックチェーンで記録されたデータは改ざんが極めて難しいため、一度書き込まれたデータの内容は改ざんされることなく残り続ける。
2つ目は中間搾取の排除。ブロックチェーンを活用してチアを送る仕組みを自動化することで、中間手数料を極限まで排除できる。チアは目減りすることなく、その100%が応援したい人に届けられる。
3つ目は、cheerforで発生した全てのデータは確認できる状態でブロックチェーンに記録されているため、ブロックチェーン上では不正の痕跡を完全に消すことは困難で、たとえ不正があったとしても検証が可能になる。cheerforでは、β版に支援サービスを追加する企業・個人事業主の募集を開始している。
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