ニュース
手数料ゼロ化を準備中 楽天証券の楠社長
「米国では株の手数料はゼロになってしまった。この大きな流れは止められない。我々も準備をしている。売上全体の4分の1が手数料だが、これをいきなりゼロにすると赤字になってしまう。代替策を考えながら準備していく」
「米国では株の手数料はゼロになってしまった。この大きな流れは止められない。我々も準備をしている。売上全体の4分の1が手数料だが、これをいきなりゼロにすると赤字になってしまう。代替策を考えながら準備していく」
楽天証券が1月11日、パシフィコ横浜で開催した「新春講演会2020」で楠雄治社長が話した。
2019年10月にSBIホールディングスは、傘下の証券会社の取引手数料を今後3年でゼロにする構想を打ち出した。それを契機に、年末にかけてネット証券各社は、手数料の限定的な無料化を進めてきた。
SBIや楽天証券は手数料収入に依存する割合が競合に比べて低く、手数料を無料化しても他の方法でカバーする方策がある。「楽天証券には、楽天グループというエコシステムがある。ポイントなどさまざまな付加サービスを付け加えながら、手数料をゼロ化していきたい」(楠氏)
関連記事
- なぜ今、証券業界で手数料無料化が進むのか?
証券業界の売買手数料無料化の流れが加速している。米証券大手のチャールズ・シュワブは10月1日に手数料撤廃を発表。国内でもSBIホールディングスは10月30日の決算発表にて、傘下の証券会社の取引手数料を今後3年でゼロにする構想を打ち出した。 - 株取引、手数料無料化の波 auカブコム、マネックスが信用取引無料に
株式の取引手数料無料化の波が急速にやってきている。先駆けとなったのは、米国証券大手のチャールズ・シュワブが10月1日に手数料撤廃を発表したことだ。SBIホールディングスは10月30日の決算発表にて、傘下の証券会社の取引手数料を今後3年でゼロにする構想を打ち出した。株式の取引にコストがかからない世界は、急速に近づいてきている。 - 楽天証券、SBIも投信買付無料化 信用、現物は部分的に無料化
証券業界の売買手数料無料化の流れが加速している。ネット証券トップ2社も、auカブコム証券やマネックス証券などの動きによって、無料化を早めた。 - 「手数料競争しているつもりはない」信用手数料無料化のauカブコム証券齋藤社長
「手数料競争しているつもりはない」とauカブコム証券の齋藤社長が話した。手数料値下げによって競合に打ち勝つということではなく、SBIホールディングスが「3年以内に無料化」を打ち出したように、無料化は業界全体の潮流だという考えだ。 - 松井証券に続き、SBI証券が50万円まで取引手数料無料に
SBI証券が松井証券に追随し、1日の約定代金50万円まで手数料を無料とする。12月23日から。現物取引のほか、信用取引も対象とする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.