ロボットが接客する「ゼロ軒めロボ酒場」を養老乃瀧がオープン 多店舗化も検討:店舗の省人化に有効か(2/2 ページ)
居酒屋チェーン「一軒め酒場」などを運営する養老乃瀧がロボット酒場をオープン。ロボットが接客をしたりドリンクを作ったりする。実証実験の結果を踏まえて多店舗化も検討する。
なぜ実証実験に取り組むのか
今回の実証実験を行う狙いについて、養老乃瀧は人手不足対策と差別化戦略を挙げる。多くの外食チェーン同様、養老乃瀧も人手確保に苦しんでいる。ロボットが注文を受けて、ドリンクを作って提供するので、ホールスタッフの負荷低減が期待できる。人手が必要となるのは主に開店・閉店作業や食材補充となるので、1日当たり0.1〜0.3人程度で営業できる見込みだ。また、「ロボットが接客する」というコンセプトは、競争が激化する外食産業において集客要因になるかもしれない。
QBITにとっては、ロボットを導入することで、実際にスタッフの省人化がどの程度達成できるのか、お客にどれだけ受け入れられるのかといったことを検証できるメリットがある。
養老乃瀧とQBITは実証実験前後の比較をして、実店舗におけるロボット活用のメリットを検証する予定だ。「省人化にどの程度効果があるのか」「収益性も含めて多店舗展開が可能か」といったことを踏まえ、ロボットを用いた酒場ビジネスの本格展開を検討するという。将来的には実験で得たデータを活用し、「夢のロボット居酒屋の具現化に向け、コラボレーションを加速させる予定」としている。
養老乃瀧の土屋幸生取締役は「経済産業省による『ロボット実装モデル構築推進タスクフォース』が立ち上げられ、外食産業の現場においてもこれからさまざまな革新的な取組みがなされようとしております。こうした社会的実証実験を行うことで、課題の改善につながる糸口になればと考えております」とコメントしている。
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